OMEGA Speedmaster PROFESSIONAL 3569.31.00
今回は久々のレビューになりますが、実はこの時計を買ったのは半年以上も前のことです。
草稿もだいぶ前に書き上がっていたのですが、投稿を少し躊躇しているうちに時計分解ネタが
幅をきかせるようになってしまいました。せっかく書いた原稿なので、今更ですが投稿することにします。
ロレックスデイトナ6263の代替機(?)として検討していたオメガのスピードマスターオートマチック
2009年限定モデルですが、店に二度足を運び、現物を手にとって眺めても、どうしても財布からカードを
取り出す最後の一歩が踏み出せない。この時計とはもう縁はないな、そう感じました。
でも振り上げた手をどこに下ろしていいかわからなかったので、スピマスプロ寄り目モデル
(アポロ11号35周年モデル)についても一応検討することにしました。
たまたま隣の県にある質屋がこの時計をオークションに出品していたので、ドライブがてら
その店に行って、現物を見せてもらいました。
写真では見るも無惨な寄り目ですが、実物を見ると文字盤外周部がボンベダイアルっぽく、
インデックスの幅でスロープになっているので、寄り目があまり目立ちません。
全体の質感はオーマチックデイトの2009年限定モデルよりよい(好み)と感じたので、
こちらに行くことにしました。
このモデルはインターネットでもあまり情報が見つからなくて細かいことが不明ですが、
アポロ11号の月面着陸35周年記念モデルで2004年に発売されたということはわかりました。
通常のスピードマスタープロフェッショナルがベースで、文字盤が銀、サブダイアルが黒、
アポロ11号が月面着陸した日付が赤い文字で書かれていること、針がポリッシュ仕上げであること、
裏蓋に変な絵(「鷹は舞い降りた」を表している?)の描かれたガラスがはめ込まれていること、
馬蹄マークがアプライドになっていること、が相違点のようです。
通常のソリッドバックモデルは、裏蓋とムーブメントの間にインナーケースがあって耐磁性を
高めているようですが、シースルーバックのモデルだとインナーケースが入っていません。
こいつはソリッドバックではないものの、シースルーでもないのでインナーケースはあると
思っていますが、確証はありません。機会があったら裏蓋を開けてみようと思います
精度は日差が±1秒以内、手元に来てからずっと動かし続けていますが、これまでの累積誤差も
2秒以内という驚きの数値を示しているので、今すぐ開ける必然性がないのがうれしいやら悲しいやら。
使いづらい点としては、竜頭がちょっと奥まっていること。
竜頭ガードの効果は大きいと思いますが、その分巻き上げにくいですね。
竜頭ガードの効果は大きいと思いますが、その分巻き上げにくいですね。
これがデイトナのようなねじ込み竜頭でしたら、巻き上げの時には竜頭が飛び出しているので
巻き上げはやりやすいはずです。
ただ、毎日竜頭を締め込んだりゆるめたりというのが面倒だしネジをいためそうで怖い、
というのがあるので、どちらがいいのかは一概に言えないですね。
それと、クロノ秒針のハカマ付近が太いこと。先端は細く尖っているのですが、どんどん太くなって
ハカマを越えると時針よりも太くなっています。このため、暗がりでは時として針の区別が付きにくく、
時刻の読み取りに時間がかかることがあります。
ポリッシュの針は高級感はありますが、視認性という点ではやや難があります。そこはやはり
通常モデルの黒文字盤に白針の組み合わせにかなうものはないでしょう。
この時計、左手首に装着することはできたのですが、どうしても窮屈に感じることが多かったので、
結局コマを一つ買って追加することになってしまいました。箱や説明書は保存してあるのに、どうして
外したコマを保存してない中古が多いのでしょうか。
それと、この時計は3500本限定ということになっていて、シリアル番号の証明書がついていましたが、
なんと裏蓋のシリアルと証明書のシリアルが1番違い。何の証明にもなってない・・・店に聞いても
その経緯は知らないとのこと。これは商品説明にはなかったな。ちょっと不信感。