道具紹介① ~見る~
私もそれなりの歳になってしまったので、時計いじりは裸眼ではきついものがあります。
時計いじりというと、こういう道具を使うイメージが強いですね。
キズミと呼ばれている道具です。要するに虫眼鏡です。これを目に当てるわけですが、私の場合
すぐにレンズが曇ってきます。汗をかく夏はおろか、冬ですら曇ります。
また、片目、視野が狭い、ワーキングディスタンスがシビアなど、使いにくい点が多いのです。
これだけでは長時間作業ができません。
では、何を使っているかというと、これです。
そう、老眼鏡です。しかもダブルで、どちらもダイソー商品です。合計210円なわけですが、
バカにできないのです。これがなかったら、これまでに分解できた時計の数は1/10以下だったろう
というのは決して大げさではありません。両目で見られる、視野が広い、幅広いワーキングディスタンスが
取れる、ということで疲れが少ないのです。
いいことずくめの老眼鏡ですが、ダブルでもやはり倍率は高くないので、ホゾや穴石の状態を確認するには
力不足です。そこで、高倍率が欲しい時はキズミではなくこういうものを使っています。
40倍の簡易マイクロスコープです。ヤフオクで1500円くらいで落札したものですが、意外に使えます。
レンズの光学性能は値段なりですが、照明付きなのでどこでも使え、ちゃんと状態が確認できます。
唯一の足りないところ(あえて欠点とは言いません)は、写真を撮れないということです。
そこで、写真撮影のことも考えて実体顕微鏡の導入を考えました。そんな時に某ブログで
紹介されているのをみつけたのがこれです。
デジタルマイクロスコープ。写真が撮りたいなら最初からデジタルなのもアリかな、と思い、購入しました。
しかし、実際に使ってみると付属のアプリケーションと我が家のPCの相性が悪いのか、極端に動作が
遅くなります。ほとんどフリーズ状態です。画質の調整ができたり、撮影した写真の管理が楽だったり
するのはいいのですが、動かないんでは仕方がありません。フリーのキャプチャーソフトを探しました。
これでとりあえず撮影はできるようになりましたが、画質は悪くて「受け石と穴石の間にたまったオイル」
など細部の様子がはっきり撮影できませんので、期待した用途には使えそうもありません。
でもまあ、半分は承知の上だったので別の用途を探すことにして、時計いじりには実体顕微鏡を
用意しようかと思っているところです。