Aeromatic1912 A1222の風防曇り

 今日、久しぶりにA1222を見てみたら、風防がやけに曇っていた。なんでこんなに汚れるんだっけ?と思いつつ、風防を拭いてみたが全然きれいにならない。よく見ると内側がけっこう曇っていることがわかった。

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 裏蓋を開けてムーブメントを外して風防内側を拭くのはそれほど難しい作業ではないけれど、どうせ使わない時計だしなあ・・・でも曇っていると拭きたくなる性分だしな・・・そんな時にむくむくと頭をもたげてきた考えがあった。文字盤つや消し化である。

 以前、この時計のインプレで「全体の質感は悪くないが、唯一の不満(クオーツであることを除く)は文字盤が薄っぺなプラ板であること。光を反射させると針の穴やカレンダー窓の周囲が歪んでいるのがわかる。かなり萎える仕上げだ。それさえなければ・・・と思う。 」と書いた。その一番不満な点が、文字盤のつや消し化で解消できるのではないかということは常々思っていたのだが、風防の曇り取りもやるのであれば効率的だ。

 というわけで、作業に取りかかった。まず裏蓋を外す。ムーブメントはミヨタ製で、意外にかっちりとした外観。電池はSR626SW。巻真を抜いて大きめのスペーサーを外し、ケースから取り出してまた巻真を戻す。この時点で風防裏側のクリーニングを済ませた。

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風防を透かして見たところ

 プラ板だと思っていた文字盤は、ちゃんとした金属だった。針穴やカレンダー窓の周囲が歪んでいるのはプレスダレではなく、厚い塗膜のせいだったようだ。

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裏を見ると金属

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光沢のある文字盤自体は好きだが、この時計のようにちょっとしたアラが目立ちやすいのが欠点。現行品のロレックスなども店頭に並んでいる時計を見ると、針穴が歪んでいるように見える個体ばかり。

 針を全部抜いて、文字盤とムーブメントを分離する。分離した文字盤にいつものつや消しスプレーを噴射。ちょっと一度に厚塗りしすぎたようで、微妙なムラが出来てしまった。最初にやった文字盤はほんとにほれぼれするくらいうまくいったのに、その後は不満な出来あがりばかり。あれは単なる幸運だったのだろうか。

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 とにかく、つや消し化は完了。十分に乾燥させてからムーブメントに取り付け、針を刺し直す。針とインデックスのズレはないか、サブダイヤル針とセンター針との干渉はないか、最終確認をしてからケースに入れ、裏蓋を締めてできあがり。写真で伝わるかどうかはわからないが、予想通り針穴やカレンダー窓の周囲の歪みは気にならなくなった。

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 しかし、これで第一線に復帰できるかと言えば、微妙・・・