SEIKO 6220-8990

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今まで分解目的で手に入れてきた三針手巻時計は、ほとんど金めっきケースの白文字盤ばかりだったので、

ちょっと違うものを入手してみました。
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風防が真っ白だったので文字盤の様子がわかりませんでしたが、外してみるとかなりいい状態。
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ただ、ペットネームがないのでもしかしたらリダン品かも? 型番から、ライナーであろうと思います。

ベゼルとケースの間にはかなり汚れがたまっていますが、機械はきれい。輪列受けには第二精工舎

刻印があります。
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一通り分解していき、洗浄です。香箱も洗おうと蓋を取ったとき、またやってしまいました。注意深く

蓋を取ったつもりだったんですが、香箱真を押しすぎてゼンマイがびよよーんと。
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シチズンの一部の時計のように真の四角がはっきりついていないので、四つ割でつかむわけにいきません。

以前、別の時計で、丸いところを強くつかみすぎて変形させた過去もあるからです。

どうすれば部品に負担をかけずに元に戻せるだろうか。会社でも考え続けました。そして出した答えは

香箱に真を入れ、角穴車をつけてネジでとめる。この角穴車をペンなどにホットグルーで貼り付ける。
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真にゼンマイを取り付け、香箱を親指と中指でつかみ、人差し指でゼンマイを押さえながらペンを

回す。というやり方。やってみたら大変楽にできました。なんて画期的な方法を思いついたんだろうと

自画自賛したものの、この方法は角穴車が香箱の蓋の反対につくタイプでなければ使えないことに

気づきました。残念。でもまあ、ライナーがこのタイプでよかったですよ。

さて、香箱が直ったので組立です。この時計も三振手巻き飲んで糸ですから特に難しいこともなく

組み立てられました。ケースと風防を磨いて、真っ黒に変色した針の夜光はそのままに組み上げました。
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風防にはちょっと大きなひびが入っているのですが、文字盤が黒なので目立ちます。いずれ新品を見つけて

交換しようと思います。