SEIKO SUPER 9J?

一口にセイコースーパーと言ってもいろいろあるようですが、こいつはそのころんとした外観に加え、

主流のドーフィン形ではなくサーベル形の長短針、青い矢印秒針が妙に気に入ったので入手しました。
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不動とのことでしたが、裏蓋を開けてみると丸穴車が転がっていました。ありがちなネジを切って

しまったトラブルではなく、香箱受けから出ている突起側を折ってしまったようです。

ネジをつぶしただけなら代替品を見つければ何とかなるのですが、香箱受けが損傷しているというのは

面倒ですね。
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場所が場所だけに、力がかなりかかるはずです。とりあえず、エポキシで接着を試みることにします。


日の裏側は、特に変わったところはありません。
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表も一見普通ですが、丸穴車がちょっと違って二段になっています。吉車と噛み合う歯車と、

角穴車と噛み合う歯車が違うのです。そのせいで丸穴車ネジがねじ込まれる部分が長くなり、

折れやすくなるのかな?と想像してみました。初めてのセイコースーパーですからまったく見当はずれ

の可能性はもちろんありますが。
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輪列。
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香箱はきれいで、油っ気も残っていましたのでそのままにしました。
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洗浄後、香箱受けの破損している部分をエポキシで接着。一晩おいて組立を始めましたが、

ネジを締め込む途中で接着部が剥離。やはりエポキシでは強度不足のようです。仕方がないので、ここは

そのままにして組み立てました。
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私の腕には少し小さいかもしれませんが、この外観はけっこう気に入っているのと平置きの精度が予想外に

よいので、なんとか現役復帰させたいと考えています。









ということで、もう一つセイコースーパーを入手しました。写真撮影の前にばらしちゃいましたが。
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最初は受けだけを移植しようとしたのですが、ドナーの香箱真の径が0.2mmほど細いため香箱真も

同時に移植するが必要がありました。

このまま部品取りにしてしまうのはちょっと惜しいので、気長に別の部品取り用の安いジャンクを

探したいと思いますが、おかげでお気に入りの方は復活しました。
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