CITIZEN SEVEN STAR V2 22J
セブンスターV2はこれで二個目ですが、最初の個体とはデザインがかなり違います。
緑のグラデーション文字盤、太い針とインデックス、3面カットガラス風防。
風防はもちろん傷だらけで、カットの稜線が丸くなっています。経験を積むため、風防を磨くことにしました。
平らなところに耐水ペーパーを置き、その上にキイロビンをかけて外した風防を往復させます。
意外と削れるものです。3面とも大きな傷が目立たなくなるくらいまでやったら、今度はフェルトバフと
キイロビンで磨きました。細かい傷は残っていますが、曇りはなくなり、最初に比べると視認性は
格段に向上。その差を写真で比べたかったのですが、この時計も前半の工程の写真が怪獣によって
消去されてしまったのでafterだけです。
3種類くらいしか見たことがありません。この機械の構造も見慣れてきました。
分解洗浄後、組み立てに入ります。
自動巻から角穴車につながる、地板にはめ殺しされている伝え車のがたが大きいのが気になります。
自動巻から角穴車につながる、地板にはめ殺しされている伝え車のがたが大きいのが気になります。
巻き上げ効率に影響があるかもしれませんが、このまま組むしかありません。
ザラ回し確認後、ガンギの歯に注油してアンクル、テンプを取り付けて動作確認。
日の裏に移って巻真まわり・カレンダーまわりを取り付けていきます。いつ見ても大きなカンヌキ。
この機械は時計の姿勢を変えて日付と曜日の早送りを切り換えるのが特徴です。
文字盤、針の取り付け。文字盤は周囲から劣化が始まっていますが、ほとんどわからないレベルです。
針も大丈夫と思っていましたが、表面に塗られた蓄光材がだめになっていたようで、ちょっと拭いたら
すっと剥がれてしまいました。あわてて拭き作業を中止し、そのまま取り付けました。
ケースに収めて動作確認をしたところ、機械単体ではちゃんと切り替わっていた曜日がうまく動きません。
再度機械を取り出してチェックした結果、日付曜日切り換えのレバー支点部分のクリアランスが足りない
らしいのと、曜車の文字盤と歯車の固定が緩んでしまっていることが判明したので、クリアランスを
微調整し、緩んだ曜車は接着剤で固定して何とか機能を回復。この辺は、かなり微妙なバランスで
動作しているようですね。
この後、針は中途半端に蓄光材が剥がれているのが気になったので、思い切って全部はがしました。
視認性は思ったより悪くなりませんでしたが、真っ平らでただの長方形の針はおもしろみに欠けるのが
残念です。
この時計もジャンクセットのひとつで、分解組み立てだけのつもりでしたが、できあがってみると
緑のグラデーション文字盤がちょっときれいと思えてきましたので、しばらく使うことにしました。
で、一日使ってみたのですが、悪くないですね・・・緑のグラデーションが飽きない感じです。
針が残念なので、もう一つのV2と交換してみようかしら。パワーリザーブも38時間くらいは
あったので、実用上は問題ないと思います。