SEIKO 5 ACTUS SS 6106-8750
ケースがちょっと変わっていて気になったので、ちょっと高めでしたが入札。
外観は、文字盤、針は良さそうですが、風防、ベゼルの正面がひどく傷だらけ。裏蓋を開けると
機械は比較的きれいでしたが、この個体も香箱外周部に擦り跡が。ローターと地板の擦れ跡も
かなりついています。
文字盤は、ケースに隠れる部分がちょっと傷んでいますが、まずまず。針もきれいです。
ちょっと凝ったデザインですね。
日の裏側です。きれいです。どんどんばらします。
次は表側です。こちらもどんどんばらします。
香箱を分解する前に、いつも通りスリップチェックしましたが、この香箱は滑り出し、滑り中の
感触が抜群で、これを洗ってモリコートDXを入れるのは意味がないと思えるものでした。
開けてみたところこんな感じ。
油っ気はないように見えますが、このままとすることにしました。とりあえず香箱真だけは外して
拭いて、グリスをつけて組み込みました。
洗浄して緩衝装置・保油装置に注油後、巻真まわりから取り付け。この機械は手巻きできませんが、
裏返したりする時のハンドルになるので取り付けました。
輪列、秒針規正レバーを取り付けます。ガンギ車とアンクルにはエピラム処理してあります。
この後、受けをかぶせてザラ回しし、アンクル・テンプを取り付け、自動巻のモジュールを組み付け。
ここで日の裏に戻り、残りの部品を組み付けます。
機械と文字盤の間のスペーサーは、割れたりひびが入っているものが多いのですが、これはしっかり
していました。
文字盤と針をつけてケースに入れて
完成です。
今回のケースは平面基調の形状でしたので、磨きが比較的楽でした。風防は水ガラス5回塗りです。
これだけ塗ると、だいぶ傷が見えなくなります。表面の平坦度はどうしても悪くなりますが、
傷だらけよりはだいぶマシです。