SEIKO 5 SpeedTimer 6139-7000

パソコンのOSをWin8にしたことは以前書きましたが、その後しばしばネットに接続できなくなるという

不調が続いたため、対応に時間を取られました。

結局、原因はマザーボードオンボードLANの故障だったようで、拡張スロット用ボードを

買ってきてつないだらすっきり解決しました。OSの入れ替えとほぼ同時の発生だったため、

原因の特定が遅くなってしまったのです。



さて、今回の時計はまたしてもセイコーです。スピードタイマー6139-700です。

ガラスの傷がちょっと多めです。水ガラスでは消しきれないでしょうが、水ガラスで行きます。
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クロノの針があっちこっち向いていますが、リセットできない状態です。

機械はきれいですね。裏蓋の合わせ面のさびもありません。

クロノをリセットできない理由はすぐわかりました。リセットハンマーとそれを押す

リセットレバーの突起が外れているためです。戻すだけで回復すると思いますが、

突起が擦り減っているのでどうなるでしょうか。
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日の裏から分解します。こちらは三針とほとんど同じですね。
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次に表側を分解していきます。
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香箱チェックでは、滑り出しのトルクが大きいことがわかりましたので分解します。
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先日書きました通り、今回から自作8201を使います。小さい容器に8200と

モリブデン粉末を入れて混ぜ混ぜしたものです。
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分解前よりはいい感じで滑ってますが、工場で使っている(た)グリスには劣るような

気がします。


洗浄が完了したら、表側から組み立てていきます。クロノグラフとは言え、部品点数は

かなり少ないと思うので、そこは楽ですね。ただベースの三針だけで完結できないので

ザラ回しはクロノの部品を全部つけた後になります。厳密に書くと、ベースは二針かな。
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ザラ回しはクロノ部品を付けてから、と書いておきながらすでにアンクルがついてますが、

ちゃんと組めているかどうかはわかりますので・・・(^_^;
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ここまで来たら日の裏側に移って組み立てていきます。61系三針モデルとほぼ同じですので

どんどん組み付けていきます。
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ちょっと手を入れたケースに入れて、自動巻きの部品を取り付けていきます。普通のマジックレバーは

受けにすべて組み付けられていますが、この機械はばらばらです。

最初はコストダウンかと思いましたが、部品としてはねじが1個減るだけなので

それ以外の理由があるのかもしれません。
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ローターも付けました。適当なサイズのガスケットがないので、ついていたものに

グリスを塗って再利用。防水性能はほとんどないかな?
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完成。クロノ秒針が微妙にずれていますが、最初の取り付け時にずれていたようです。

この機械はクロノ秒針車の先端がただの丸棒ではないので、緩まない利点はあるのですが

最初にずれた取り付けをすると後で微調整ができません。残念ながらこのままです。
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リセットは、今のところ問題なさそうですが、いつまでもつでしょうか。