SEIKO Sportsmatic 5 Deluxe 7619-9000
懲りずにセイコーです。今回は5デラックスです。5デラックスも何個も分解してきましたが、まだ
在庫があります(^_^; しかも昨年7月に分解したものと全く同じものです。そろそろいい加減にします。
裏蓋を開ける前から、「昔」のにおいというか、お年寄りのにおいみたいな臭気が漂っていましたが、
裏蓋を開けたらさらに強烈な臭気が。機械自体はきれいに見えます。前回の同型モデルよりは
程度がいいのは間違いありません。
ケースから取り出し、文字盤を外しました。曜車も外しました。一見きれいですが・・・
次の写真、わかりますか? 日車の表面が油でべっとりです。表がこれですから、地板側は言うまでも
ありません。
各部に溜まるようにオイルが存在する中、日の裏側を一通り分解したら表側ですが、
こちらも至るところにオイルが。自動巻きと輪列受けの合わせ面もべっとり。
香箱蓋の摩耗はありませんが、一番受けと角穴車がかなり強烈に擦れ合った跡が。
受けの下は油だらけですが、部品はきれいでした。
香箱のスリップチェックは悪くありませんでしたが、香箱内はあまりきれいではありませんし、
自作8201もあるので分解します。
まだ2個目ですが、自作8201はまあまあかな?
洗浄が終わったら組み立て開始。表側は順調に推移。
次に日の裏です。この機械は曜日を送るのに短針を2周回さなければならないのですが、
指で示した部分、曜送り爪(上段)の構造にその理由があるような気がします。
日送り爪のように逆に回った時に逃げる構造か、往路と復路で違う動きを
させられれば、針の往復で曜日も進められるようになるはずです。
回復不能のジャンクがあったら実証実験してみたいですね。
それはともかく、組み立てを進めます。順調に組み立ては進み、自動巻きの
取り付け、ケース挿入を行い、完成です。
あの妙に鼻につく臭気は、多分あふれんばかりに注ぎ込まれていた油のものだと思いますが、
分解洗浄組立中も常に漂い、気持ちが悪くなるほどでした。終了後ににおいが
残っていたらどうしようと思いましたが、最終的には作業机周辺には残らず、
時計自身もほとんど気にならないところまでにおいが減少し、ほっとしています。
いわゆる天ぷら修理ってやつをやられたんでしょうかね。