バックルの位置

 時刻を見ようとして腕時計を目の前に持ってくると、時計が手首の外側(骨の突起側)の方に移動していて時刻が見にくいことが多い。そのたびに腕をさらに内側にねじったり、右手で時計を手前に回したり、一度腕をおろして手首を振ってから上げたり、なんてことをしていた。手前には回りにくいのに、外側へは簡単に回るような気がするのはなぜだろう。そう思いながら着用している腕時計を眺めていたら、あることに気がついた。バックルの折り畳み部のヒンジが手首外側の突起の近くにあるので、そこから先の腕のRが小さいところには回りにくい(内回りしにくい)のに対し、時計本体が手首突起に乗り上げるくらいの位置にあっても、反対側(外回り)にはまだ移動代があるのだ。

 バックルの折り畳み部分は手首の脈を取るあたりにfitする形状になっているが、腕時計本体を持ってぶら下げてみると、バックルのヒンジがずいぶん12時側に偏っていることがわかる。バックルが脈を取る位置に来ようとするので、時計本体は外側へ行こうとするのではないか。ならば、逆にバックルを6時側へ偏らせれば、時計が外側へ回ってしまうのを防げるのではないか?

12時側にバックルの折り畳み部が偏っている
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 ということで、さっそく6時側のコマを12時側へ移動してみた。何個か同じようにしてみたけど、期待通りになるものやあまり変わらないものもあった。微妙な長さ・形状の違いが影響しているのかも。その原因の追究はめんどうなのでやめた。

6時側へ偏らせる
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 革ストラップはコマの移動が出来ないので、そっくり12時と6時を入れ替えてみた。バックルを開く向きが変わってしまうので違和感はあるが、多少は改善された。バックルのロゴも天地が逆になるが、それはこの際無視しよう。

 今回の話は、ブレスのコマ抜きはほとんど不要で革ストラップは一番外側の穴を使うような、手首が太い人間だけに当てはまるのかもしれない。一般的な太さの手首をお持ちの人たちは、6時側で調整した時点で同じ結果になっているのだろう。12時側で調整してしまった人は、これを機に見直してみたらいかかでしょうか。