ナビタイマーワールドの中

 オークションで落札したナビタイマーワールドは、外観はともかくとして、機械もそろそろオーバーホールが必要か?と感じられる部分がある。巻き上げがちょっと重い感じがするのと、手巻き上げのとき1回だけだがローターも共回りするという、パチでも見られた現象が出た。メンバーズサロンで見てもらったときは、今すぐではないがそろそろオーバーホールを検討してくださいという診断だった。

 日差は+24秒くらいあるが、安定はしている。そのうちオーバーホールはしなければいけないとは思うが、ブライトリングジャパンに出すと高いし、一般修理業者では信用が今ひとつ。部品破損時の対応が心配だ。なかなか決心がつかないが、とりあえず日差だけは何とかしたい。どうせ近々オーバーホールするなら、自分で歩度をいじってみよう。

 というわけで、歩度調整に挑戦。パチの裏蓋を開けるときと違い、かなり緊張する。まずは念入りにケースと裏蓋の合わせ面あたりを拭く。当然、専用裏蓋回しは持っていないから、いつものゴム治具を押しつけて力任せに回す。かなり固い。諦めかけたとき、合わせ面に垢みたいなものが出てきているのを確認した。やっと緩んだ・・・また念入りに垢を除去して、裏蓋を外す。
 なんだか、見慣れた機械が現れた(笑)。でも、部品一つ一つがパチよりはきれいだ。当たり前だけど。

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 裏蓋の内側を見ると、「SWISS MADE」の刻印が。スイスの文字を入れるためにはいろいろな決まりをクリアしなければならないことになっているが、文字盤にはないのに裏蓋の内側にはあったり、よくわからん。

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 さて、いよいよ緩急針をいじるぞ。現在日差+24秒ほどで安定しているが、24秒というとけっこう動かさなければいけないはずだ。キズミで緩急針を拡大しながら、-方向に動かす。ぐっと押したらすっと思ったより多く回った。とりあえずこれで様子を見よう。
 本当は、タイムグラファーがあればいいが、購入まで思い切れない。びぶ朗を使ってみたが、どうも思うように行かないので、一番原始的な方法をとっている。

 一晩おいて進み具合を見てみると、日差換算で+2,3秒といったところ。1秒くらいにしたい気持ちはあるが、あまり追求するとだいたい泥沼にはまるので、これでやめておいた。
 2,3日様子を見たところ安定しているので、合わせ面をきれいにしてOリングにグリスを塗り、裏蓋を本締めして作業終了。もう夏本番なので、革からSSブレスに変更した。