時計の精度の癖(1)

 自分の時計の精度はやはり気になる。毎日だいたい同じような時刻に時計をチェックし、進み遅れが何秒あるかで一喜一憂したりする。同じ時計を毎日使っていれば、癖などは自然にわかってくると思うが、中途半端に数があると全部の癖を記憶しておくのは難しい。

 ということで、各腕時計のデータを取ってみることにした。メインは日差。そして、その時の姿勢。腕につけていたときの日差はどれくらいか、外しているときの置き方別の日差はどれくらいか。というものだ。
 腕につけているときも、どんな置き方をしたときも同じような日差であることが理想だが、そうはいくまい。どういうときに進み、どんなときに遅れるのかをつかむことによって、トータルの日差を少なくすることが出来るのではないかというわけだ。

 手始めに、手持ちの時計の中では一番高額のブラックバードから測定開始。ゼンマイを巻いて、時間合わせをしたところをスタートにして、半日おきを目安に誤差と使用状況をチェック。エクセルを使い、日時と誤差を入力すると前回測定時点からの日差、測定開始からの日差などを自動計算するようにした。その結果が下の画像である。

イメージ 1

 左上の表が生データ。「歩度」は、本来の用語の意味とは違って、測定開始時点からの進み具合を表している。「経過時間」は前回の測定からの経過時間、「日差」は各測定ごとの日差、「平均日差」は「歩度」を累積経過時間で割って24をかけたものである。
 左下のグラフは平均日差の推移を表し、折れ線が直線に近いほど機械としては安定していて、その傾きが水平に近いほど時計としての精度が高いということが言える。
 右の棒グラフは姿勢別の平均誤差で、姿勢別の差が少ないほど、棒が低いほどよい時計ということになる。

 我がブラックバードの傾向としては、着用時を基準にすると竜頭上や風防下が遅れ気味。スタンド(12時上で風防が30度くらい上を向いた姿勢)はもっと遅れ気味で±3秒程度。マイナスになることはほとんどないので、トータルの進みもどんどん増えていく。着用と平置きの差はあまりないので、タイミング調整でもう少し追い込めれば、置き方をあまり気にせず長時間にわたって時刻合わせの手間が省けるのではないだろうか。