気になる時計3の続き

 前回、気になる時計3としてB-BarrelのBB0040を挙げた。で、最終的に買うかどうかは実物を見てから、ということになっていたが、一昨日出張の帰りにエスエス商会に行くことが出来たので現物を見てきた。見たのは、SSWHRO2とARSPの2本。

 裏から見てみると、確かに値段以上の出来である。細かいところを見ていけばアラはいくらでも見つかるのだろうが、一見はとてもきれいだし、チラネジのついた大きめのてんわが回るさまや竜頭を回したときのギアの動き、コハゼの動きなどがよく見えて楽しい。これだけで買う価値はあるのかもしれない。

 だが表は裏とのギャップが大きいように思う。低反射コーティング付きのドーム型サファイアクリスタル風防だが、なんか違う。反射防止コーティングの効果はもちろんあるのだが、パチのブルーコートを思い出すような反射光。ドームの形状も、球面の一部を切り取ったような形ではなく、周辺付近で曲面形状が凸から凹に変化している。極端に例えれば、Ω形状をしているのだ。だから、反射像が風防の周辺で不自然に歪む。

 文字盤は価格相応と言えるかもしれないが、新ブランドロゴも含めて非常にシンプルなのに直径がかなり大きいので、何となく間延びした感じがするのは否めない。

 ということで、今回も店の人にごめんなさいという結果になってしまった。2万5千円しない時計にどこまで求めるのかってことだが、私は使うことを前提に時計を選んでいるので、腕につけて眺めたときに気持ちよくなれる時計でなければならない。裏面に針が付いているデザインがあったら、一番だったかもしれない。

 時計を選ぶとき、手巻きとかチラネジとかロング緩急針などより文字盤側のデザイン、質感を重視する私は、B-Barrelが対象とする購買層、いわゆる時計ヲタではないのかもしれない。まだまだ修行が足りないと思う一方、ほっとしてもいる。