SONNE S109

 手巻きの懐中時計用ムーブのコピーを使った時計が激安で売られているという情報を入手した。確かに安い。デザインは今ひとつだが、機械で遊べるかも、ということで注文。数日後に届いた。それがこれだ。
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 ロジェなんとかという時計に何となく似ている。正直言って、好みではない。しかし、ケースやベゼルは安いなりに納得できる造り。針や文字盤は安っぽいが、機械は思ったより正確に動いているのでつぶしてしまうのは惜しくなった。

 シースルーバックから見える機械は、一見きれい。一応、スワンネックという部品が付いている。
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 しばらくは時計として使いたい。そのためには、針と文字盤を何とかしなければならない。

 ということで、まず針の赤ペンキを除去。いろいろな溶剤に浸してもなかなか取れなかった。塗膜がふやけてきたところで爪で擦り落とした。

 次に文字盤だ。まず、ローマ数字のインデックスを間引いたらだいぶスッキリするのではないかと思ったが、きれいに間引くことはできなかった。そうこうしているうちに文字盤に傷を付けてしまったので、やむなく文字盤全体を溶剤に浸して塗膜を除去。文字盤上で光っていたロゴや輪っかは金属製で、両面テープで貼り付けられていたようだ。
 塗膜の下から現れた文字盤の地は、梨地というか、ざらざらのメタリックアイボリーっぽいものだった。スモセコのサブダイアルにはけっこうはっきりした同心円模様がついている。

 ここからどうしようか、しばらく考えたのだが、どうしてもいい案が浮かばない。\2,980の時計の文字盤が気に入らなくても、それを超える文字盤を自分では作れないという現実に打ちのめされた。

 しばらく頭を冷やしたらだいぶ気持ちも落ち着いて、とりあえずのっぺらぼうの文字盤で組み上げてみる気になった。それがこれだ。
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 文字盤にインデックスはなくても、見返し部分のリングに目盛りがあるので時刻は読める。意外にいいじゃないか。と自画自賛してはみたものの、スモセコ、長針、短針が離れている時間帯はまだいいが、9時45分みたいな時刻は非常にアンバランスさを感じる。やはり何らかの装飾、たとえば12, 3, 6時のインデックスくらいはあった方がいいかもしれない。これからゆっくり考えることにしよう。

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