革ストラップ自作③ 完成と反省

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 貼り合わせが完了したのでコバの処理をします。
専用のコバ落としで面取りをしていくわけですが、模様の境目に段差があるので
なかなか均等に面取りできません。とにかくエッジが目立たなくなる程度に処理しました。

 後で思いましたが、コバ落としした後をヤスリ等で削った方がきれいになったかも
しれません。次回はそうしたいと思います。

 こば落としの後、縫い穴を明ける場所に印を付けます。ねじ捻という道具を使い、
サイドから等間隔を保ちながら革に線を引いていきます。
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 次に、ねじ捻を使って付けておいた印に沿って菱目打ちで縫い穴を明けていきます。
10本菱目打ちを使ったせいか、貫通させるのがけっこう大変。
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菱目打ちの先端が裏から顔を出したところでやめましたが、後のことを考えるともっと深く
打ち込んでおくべきでした。

 剣先のカーブは、一本菱目打ちで穴を明けます。一本だと、さくっと簡単に貫通しますね。

 穴明けのあと、コバスーパーを塗ります。筆で原液を塗っていきます。塗膜は思ったより薄く、
3回塗り重ねましたがサイドのでこぼこを埋めることはできませんでした。
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ここは最初の思惑とは違いました。市販のストラップでは結構肉厚の合成樹脂系
コーティングがされているのを見ますが、何を使っているんでしょうね。

 それから、つやがありすぎるのも見込み違いでした。表革が半光沢なので、
サイドの光沢がちょっと違和感あります。ざっと調べたところ半光沢のコバスーパーは
ないみたいなので、次回からは表革のつやに合わせてつや消し剤を混ぜてみようと思います。

 最後に、未体験ゾーンの縫製です。
コバスーパーが充分乾いたところで、いよいよ縫います。
糸は店頭で一番太く、ワックスが含ませてあるものを選びました。
手引き書に従って糸を針に通し、縫い始めます。
縫い方について、手引き書で一生懸命説明してくれていることがどうしてもよくわからないので、
見切り発車で縫い始めましたが、結果的にはたいした破綻はなく縫い終わりました。
終わった今でも、刺した針の下からもう一方の針を直角に当て、糸を抜いたら手首を返して・・・
みたいな説明の意味がわかりません(^_^;
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 さて、反省です。
材料選択:完成した試作品は柔らかすぎ。表革はともかく、ベースになる裏革をもっと固い
革にする必要がある。

材料切り出し:小さくなるのが怖くて余裕を持たせすぎた。サイドを縫うことで若干幅が
広がるので、むしろ小さめに切り出す必要がある(特に剣先側の尾錠を通る部分)。

縫い穴明け:穴に対して糸が太く、縫うのに苦労した。もっとしっかり穴明けする必要がある。

縫い目:糸の太さの割にピッチが短すぎる。菱目打ちをもっとしっかり打ち込み、穴を大きく
明けることで見かけのピッチを広げるか、細い糸を使う必要がある。

あんこ:あんこ革を一枚入れているが、ほとんどわからない。もっと厚いものを入れても
よかった。

剣先固定:今回は定革をあえて取り付けず遊革のみとしたが、次回は位置をずらした定革のみにしてみたい

 現在、下の写真のように取り付けて使用感チェックおよび耐久試験中ですが、今のところ
・装着感は悪くない
・剣先の幅が尾錠の内寸よりわずかに大きいため、通しにくい(装着しにくい)
・立体縫製により時計が外側に回りにくくなることを期待していたが、革が柔らかいため
 期待した効果がない

ということがわかっています。これらもふまえて次の製作に臨みたいと思います。
初心者なりにいろいろ考えて工作していますが、おかしなところもあると思いますので、
自作経験者の方の忌憚のないアドバイスをいただければと思います。

取り付け例
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