ナビタイマーワールドのベゼル分解
オーバーホールしてもいい時期に来ていると思いますが、精度は問題ないし、もう少し引っ張れるはず。
ただ、回転ベゼルが異様に回しにくい。実際には計算尺を使うことなんてないんですが、
意味もなく回したい時があるじゃないですか。その時に回らないと、やっぱりいやです。
だから分解清掃をしたいと思っているのですが、構造がどうなっているかわからないので、
手をこまぬいていました。
先日のブライトリングデイで技術者の方と話をしているときにそのことを思い出したので、
構造を聞いてみました。
どうも単純にはめ込まれているわけではなくて、ケース内側にピン(ボルト?)で
固定されているとのこと。
ベゼルとケースの隙間にコジアケを差し込まなくてよかった(^_^;
実際、コジアケで無理矢理外そうとした跡がある時計を見ることがあり、胸が痛むそうです。
固定方法がわかるとばらしてみたくなるのが人情。
ということで、ベゼルの回転を軽くすることを目的に、ベゼルの分解を実行しました。
まず、ムーブメントを取り出します。そのものはいじらないのですが、中古とはいえ
ガチのムーブメントを裸にするのはどきどきします。
ムーブメントを取り去った後のケース内側を見ますと・・・ありましたありました。
小さいネジが120度間隔で3本。ネジの軸に対してドライバーを斜めに当てなければならないので
小さいネジが120度間隔で3本。ネジの軸に対してドライバーを斜めに当てなければならないので
周囲を傷つけないよう気をつけながら外します。
そうすると、ケースとベゼルが離れます。
その間にはOリングと薄いテフロンシートがありました。
Oリングには油っ気がなく、固形物がいっぱいこびりついています。テフロンシートやケースも
同様ですので、汚れをしっかり落とします。
普段は掃除できない竜頭の付け根あたりもしっかりきれいにしました。
構造を見ると、ベゼル回転に関わるのはOリングだけのようなので、ここに塗るグリスの種類で
回転の重さが変わってきます。
まず、いつも使っているセイコー印のシリコングリスを塗って回してみたところ、かなり重い。
本当はもう少し軽く回る方がいいのですが、これより柔らかいグリスを持っていませんので、
これでよしとしてそのまま組立に入りました。
作業自体の難易度は高くないのですが、相手が一応ン十万円の時計なので、かなり緊張しました。
無事組み上げてベゼルを回してみると、今までよりずいぶん軽く回るようになりました。
しかし、静かな場所で回すとしゅ、しゅ、と摺動音が聞こえます。うーん。原因は定かではありませんが、
テフロンシートのところにもグリスを塗る必要があったのかもしれません。
でももう一度ばらす気力はないし、構造はわかったし、ベゼルも回るようになったから
オーバーホールまでこのままでいいや。