次の生け贄

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最近、腕時計の分解組立に嵌っています。7750シリーズを立て続けに3個やりましたが、

相手がコピームーブばかりなので、次は少しマトモなものを相手にしてみたいと思い、

基本から経験を積む意味で3針モデルを選ぶことにしました。

マトモなものといっても、快調に動いているものを分解するのは気が引けるので、狙うのは

いわゆる「ジャンク扱い品」(安価に入手できるという理由もある)。完全なジャンクではなく、

手を入れれば動きそうなものを選びます。


まず始めに手を出したのが、セイコーのロードマチック。世に出ている数が多いせいか、

ネット上の情報も多いためやりやすいと判断しました。

時計自体は動いているものの、精度は未確認のまま。不具合箇所の有無確認もそこそこに分解に入りました。
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竜頭穴から水分が浸入したようで、内部全体が薄汚く変色しています。特に竜頭周りの変色が激しく、

擦ってもきれいになりません。クエン酸溶液等に浸して表面をきれいにしようか考えましたが、

今回はベンジンで洗浄するだけにしました。

分解した印象としては、時計機能よりもカレンダー機能の方が複雑な感じです。同じデイデイトでも

7750より部品が多いような気がします。

この時計(シリーズ)の最大の弱点はカレンダー早送りと言われていますが、この個体も樹脂の爪が割れ、

空回りするようになっていました。日付だけなら針をぐるぐる回していけばあわせることができますが、

曜日もあると小の月から大の月に変わったときに合わなくなってしまいます。合わないまま使うのも

気持ちがよくないので、何とかしたいものです。

この部品が壊れた個体が多いのは、変更禁止時間帯にカレンダーを早送りしてしまった場合の

ダメージを減らすため樹脂製にしたことが原因といわれています。

当初の設定どおりのフリクションを回復させることはたぶん不可能と思われますか゛、

爪の下のギアと一体化させることができれば使えます。経験者は「秘密の方法」とか「接着」で

修理しているようですが、私はその方法が思いつかないので、現在作業は中断中。