LONGINES ULTRA-CHRON
ほかに分解整備を待っている時計がいくつかあるので、順番としてはだいぶ後になる予定でしたが、
どうやって中身を取り出すのかが気になって仕方がないので、先にこちらに手を出してみることにしました。
どう見ても裏蓋があるようには見えないので、まずはベゼルをはずそうと思いました。しかし、
コジアケを差し込む隙間がありません。何度かトライしましたが、どうも無理っぽいので風防を
外してみることにしました。風防とその周辺には取り外しに失敗した時についたと思われる、目立つ
傷がいくつかありますが、風防はリムーバーで比較的簡単に取れました。ベゼルで押さえてあるタイプでは
なかったようです。
風防の下には文字盤を押さえるリング(テンションリングではない)があって、風防を外した時点で
ムーブメントはフリーになっています。巻き芯はジョイント式なので、抜かなくてもムーブメントが
取り出せます。針を抜いてからムーブメントをひっくり返すと、各ブリッジにCal.431、毎時36000振動、
4姿勢+温度で調整、25石などと刻印してあります。内部は文字盤を含めてかなりきれいです。
見た目がきれいだから整備が不要、というわけではありませんが、約40年前とはいえ4姿勢と温度で調整
してあるものを素人がばらすことに躊躇してしまい、針とインデックスの曇りを拭いて、風防・ケースを
磨いただけで元に戻しました。
今回は臆してしまいましたが、近いうちに必ず分解するつもりです。