ゼンマイ巻き込み
だって、あんな固い外端を香箱に沿って曲げて押し込むなんて、指だけではとても無理だと
思ったんです。
だから、角穴車にホットボンドでペンを貼り付けて、なんて小細工をいろいろ考ました。
でも、それではうまくいかないこともあり、いくつかのゼンマイを再起不能にしてきました。
今日も一個、それでダメにしました。もう、香箱をばらすのはやめよう、そう思いました。
実は仕掛り品でゼンマイがびよよんとなっているのがもう一つあったのですが、これをどうするか
考えていました。kawaiさんなんかは外端から巻いているらしい。でもあれは手巻きだから
できたんじゃないか。自動巻の二重の部分は難しいはず。でも、今まで無理と思い込んでいるだけで
実際にやってみたことはなかった。どうせ壊すなら、その前に一度トライしてみよう。
というわけで、外端から巻いてみました。そうしたら、簡単に巻けてしまいました。もちろん、
最初のところはちょっと指先が痛かったですが、何の道具も工具も使わずにあっさりと。
今まで何をやっていたのだろうと茫然とすると同時に、ひとつの懸案が解決したことの嬉しさに
打ち震えたのでした。
今までに壊したゼンマイ達、ごめん。