Bulova Automatic

ブローバって、音叉時計のイメージが強いのですが、こんな普通の時計も作っていたのですね。シンプルでいい感じです。

ラグがオメガのスピードマスターみたいな形になっているのも特徴。
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裏蓋には踊るポニーテールの女性のシルエットが。ポニーテールに弱いおじさんです。
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機械はそっけないながらも妙に光っています。ローターに刻まれた"11 ALACD"というのがCal. No.のようです。
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日車と押さえを外すとまっ平らな地板が出てきます。早送り機能はなく、瞬時切換でもないので部品は少なめ。
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自動巻きの受けを外すとこんな感じ。
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さらに自動巻きプレートを外すと、なんだかこのまま手巻きの機械にできそうな構成です。
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角穴車の反対側にあるのが出車と呼ばれているやつでしょうか。この構造は初めてです。

出車抜きを持っていないので、不本意ながらここは抜かずに洗浄することにしました。

この機械の香箱にも"DO NOT OPEN"の文字が。しかし、簡単にふたが取れたのでいつもどおりゼンマイを外して

きれいにし、グリスアップ。
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輪列の組立に当たっては、出車を抜いてないので積み上げ式の組立ができません。二番車を輪列受け側につけて

かぶせるみたいな、パズルのような組立をしなければなりませんでした。でもそれほど時間はかかりませんでした。
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自動巻き機構を組み付けてから日の裏側を組み立て、文字盤と針をつけて磨いたケースに収めました。
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実は、分解洗浄の過程でかなりの部品を飛ばしました。最終的にはほとんどが見つかったのですが、最後まで

どうしても見つからない部品がありました。それはローター押さえネジです。
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この機械では一番細いネジで、長さは短く、皿ネジである必要があるため、手持ちのジャンクからは代替部品が取れません。

仕方なく太さだけが合うねじを短く削り、頭の裏を斜めに削って皿ネジにし、取り付けました。

文字盤も針もほとんど劣化していなかったので、出来上がりはかなりきれい。お気に入りのひとつになりそうです。