ORIENT OLYMPIA CALENDAR SWIMMER

以前、部品の破損や欠品で作業が完了しないジャンクが続いたと書きましたが、その時に穴石欠品と

書いた時計です。

外観はご覧の通りで、良くも悪くもない感じ。
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機械は、一見セーフのように見えますが、
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日の裏を分解していったらこんなことになっていました。
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部品自体がさびているのは少なく、もらいさびが広がっているだけのようなので一つ一つ拭いていきます。

丸穴車を一番受けの裏からネジ留めする機械は今回が初めて。
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輪列は普通かな。
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香箱はこんななので洗浄します。
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きれいになった部品を組んでいきますが、途中で昔の銀行の地図記号みたいな保油バネを紛失。

とりあえずザラ回しは確認できるのでやって、テンプ取り付け。
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平置きでは普通に振動するのですが、立てると急に振りが弱くなり、逆さ(文字盤上)にすると

カッと止まります。あがきが大きいようです。

実は、地板側のテンプの穴石がなかったので(紛失の可能性も高いけど)、そのせいかと思ったのですが、

考えてみれば文字盤下では普通に動くのですから、問題はテンプ受け側ですよね。

実際、部品取り用のジャンクを入手して穴石を入れましたが結果は変わらず。テンプ受け側の耐震装置を

チェックしてみましたけど、特におかしいところはなし。もう天真折れか摩耗くらいしか思いつきません。

そこで最後の手段としてテンプ一式交換。部品取りの機械は19石で、耐震装置のバネ形状もちょっと

違うので心配でしたが、結果的にはOKで普通に動き始めました。やっぱり天真に問題があったのでしょうか。
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ということで、ようやく完成にこぎ着けました。風防の破損がひどいので交換したいのですが、

オークションでは本体価格よりも高い風防になってしまうので、接着剤で補修して取り付けました。

表面の傷はほとんど取れたので、6時のひび割れさえ気にしなければ、これでも十分です。
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知らないうちに5時のところの夜光が取れてしまいました(^_^;


先日のゴールデンホース、約50時間動いてましたので安心しました。