SEIKO CHRONOGRAPH AUTOMATIC6138-0040 その後
リセットボタンの押下荷重が低く、押した時の感触が悪いことが課題として残っていた6138ですが、
一度使ってみて巻き上げ効率が極端に悪いことも判明しました。
リセットについては、最初に分解した6139と比べてみて、写真赤丸のバネが効いていることが
わかりましたが、資料を見たら調整方法が載っていて、押し荷重はやはりこのバネを調整するようです。
ただその方法が「曲げて調整する。折らないように注意のこと」という、かなり勘コツ度胸を
要求されるもの。注意深くやったつもりですが、全然改善しないので強めに曲げたらポッキリと
折れてしまいました。
また、巻き上げ効率が悪いのは、ローターの回り方が比較した6139と極端に違うことから、
ベアリングが摩耗しているらしいことがわかりました。
リセットのバネはクロノグラフ受けにリベット留めされているので、受けごと交換が必要ですが、
この受けもベアリングもオークションに出ていますので、修理は可能です。
しかし、この6139はゼンマイが中華三針のものに替えられていることなどから、
今後もまともに使われないと思われるので、新規部品購入はやめて6139から部品を取ることにしました。
クロノグラフ受けと、ベアリングを含む伝え受けをこの6139から取り外し、6138と交換。
巻き上げ効率は格段にアップ。リセットボタンの押下荷重もかなり改善。まだちょっと弱い気が
しますが、また折りたくないのでこのまま使うことにしようと思います。