オリエントスターその後
先日分解したオリエントスターですが、せっかくやったのに姿勢差が大きいのが残念した。
天真が摩耗しているのでは、との指摘もありましたが、実は一つ気になっていたことがあります。
それは、テンプ受けのダイヤショックバネが緩くて、しっかり受け石を押さえていないのではないかと
思われたことです。ピンセットでつつくと簡単に動いてしまうくらい。
組み立てるときはそれほど気にしなかったのですが、大きな姿勢差の原因をいろいろ考えていると、
気になってきました。
そうして至った結論は、ダイヤショックにガタがあるため、時計を立てると緩衝装置が動いてしまい
精度が狂う。なぜガタがあるのかは、ダイヤショックの上下(テンプ受け側と地板側)を間違えている
ために違いない。というものです。
分解時には、どっちがどっちなのかわかるように違う容器に入れていますので、自分の間違いとは
思っていません。
とにかく、推測が正しいかどうか確認するため、また日車まで外してダイヤショックを入れ替えました。
すると、やはり入れ替え前はゆるゆるだったバネが、今度はしっかり受け石を押さえています。
再び組み立ててからタイムグラファーにかけ、ちょっとタイミングをいじった後の結果が次の画像です。
文字盤上(一番進む姿勢)
12時下(一番遅れる姿勢)
姿勢差はまだそこそこありますが、まあ許容範囲と言えば許容範囲。グラフも乱れが少ないので
ダイヤショックの入れ替えは効果あった、と言えるのではないかと思います。
前にOHした人は、プロなのかな?