OMEGA CONSTELLATION

またオメガです。そこそこの値段しましたので、これも不具合があると立ち直れません(それが

快感だったりして)。

ジャンク扱いだったんですが、ケースはまだ新しい頃の雰囲気を残していて、傷は少なめ。

文字盤もかなりきれいですが、針のヤレ具合がケース・文字盤の状態とアンマッチなのが不可解。
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裏蓋を開けました。それほど程度の悪くない機械は564で、5姿勢と温度の調整がされていたもよう。
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針と文字盤を外しました。今まで分解してきたオメガの機械は、どれも構造の雰囲気が似ている

ように感じます。
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日車押さえと日車を外しました。巻真まわりの構造は、今までとちょっと違うようです。
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裏押さえのオシドリを押さえる部分は折れてないし、前回のCal.601で欠品だったオシドリ押さえも

ついています。見た感じ、その他の部品も破損はないようなので、まずは一安心で分解します。


輪列側です。自動巻ユニットの色合いが他の受けと違いますが、交換されたのでしょうか。それとも

こんなものでしょうか。
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自動巻ユニットも分解します。ローター軸を含めて部品の破損はないようです。

角穴車が二段になっています。上の銀色の方が自動巻ユニットと、下の銅色の方が吉車とつながっています。

銀色の歯車についている小さなギアと、銅色の歯車の内側に切られた歯の組み合わせがラチェットに

なっているようです。
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輪列はこうなってます。三番車が秒カナを駆動します。今まで分解してきたオメガの機械はすべて

秒カナを使ってますが、たまたまなのかな?
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香箱の内部はけっこうきれいですが、油っ気が全然ありませんので取り出すことにしました。
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分解が終わったら洗浄して組立開始。地板に天真の緩衝装置をつけたら香箱、二番車をつけて

一番受けを取り付け、ガンギ車から秒カナまでを並べます。
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輪列受け、コハゼ、丸穴車、角穴車を取り付けます。
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ザラ回しを確認後、秒カナ押さえとアンクルを取り付け、注油を行ってテンプを取り付けました。
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自動巻ユニットを組み立てます。実はこの写真に写っている部品には組み間違いがあります。

気づいたのは完成後でした・・・(もちろん組み直しましたよ)
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続いて日の裏側です。前回のCal.601で欠品だった部品。たぶん同じ形状だと思います。
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一通り部品を取り付けました。あまり見かけない部品がオシドリにつくのですが、どうも日車の

早送りに絡んでいる部品のようです。いろいろいじった結果、竜頭を一段引いたところで針回しを

行い、そこからもう一段引くと日付が早送りされることがわかりました。
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日車と日車押さえを取り付けました。日車の23日の左側に見えるのが早送り爪で、先ほどの部品は

この爪につながっています。
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通常の日送り爪は反対側にありますが、この爪と日送り車の結合には逃がしがあるので、早送り禁止

時間帯はないと思われます。

その後文字盤、針をつけてケースに入れて、ローターを取り付けました。
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ということで完成です。今回はトラブルなく完了できてほっとしています。(完成後の組み間違い

発覚はありましたけど)

コンステレーションと言えば12角が人気? 私も12角が欲しかったんですが、縁がなくこの時計に。

でも、シルバー文字盤でボンベダイヤルですから、今の私の嗜好には十分合致してます。
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余談ですが・・・この時計の文字盤、「SWISS MADE」表記の両側にTと書いてあります。

これは、トリチウムを使っていることを表しているんですよね。で、トリチウム夜光は放射線

蛍光材に当てて光らせる原理なので自発光だと思っているのですが、この文字盤は光り方が

普通の蓄光材と同じなんです。暗闇に放置すると光らなくなり、光に当てるとよく光る。

トリチウム夜光って、そういうものなんですかね? 

その他、レビュートーメンのSPORTS 30'Sも同じです。

「Tマークがあるけど蓄光材を使ってるんだよ」なら納得なんですけど。