SEIKO SEIKOMATIC-R 8306-8000

今回はSEIKOMATIC-Rの不動品です。外観はジャンクとしてはよい方ですが、風防のひび割れが目立ちます。
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汎用風防は使えなさそうですので、新品を探すか、この現物を何とかするか、どちらかになります。

機械は8306A。以前やったSeikomaticとそっくりですが、あちらは8305Bでした。
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違いは曜日の有り無しとゼンマイ巻き上げ用?のネジのようです。

ローターの腐食がちょっとひどいです。地板や受けにも腐食が見られます。巻真も赤錆が出ています。

ケースから機械を取り出し、文字盤を外して日の裏側から分解していきます。
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カレンダーは瞬時切換ではありませんが、部品点数は多め。ダイヤフィックスも外します。


次に輪列側です。輪列と自動巻きが同一面にある構造ですが、二番受けにいっぱい部品がついているのが

特徴ですね。2個のギアを取らないと受けを外すことができませんが、脱落防止のリングがなかなか

外れなくて苦労しました。
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香箱の中もこんな具合なので、ゼンマイを取り出して洗浄します。
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一通り分解が終わったら、外装の手入れです。ケースは磨き、風防も何とかします。磨くというよりは

研ぐという感じですが、思ったよりきれいになりました。
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引き続いて輪列側から組立を開始します。ダイヤショックとダイヤフィックスを取り付けますが、

なぜか今回はダイヤフィックスの取り付けに苦労し、枠を傷だらけにしてしまいました。
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その後、輪列等を組み付けていきます。受けをかぶせる前に取り付ける部品が多いので、付け忘れが

ないように注意が必要です。
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そうしたら受けをかぶせ、ザラ回しを確認後、アンクルを取り付け、注油。そしてテンプを取り付けます。
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ここで日の裏側に移り、部品を取り付けていきます。
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曜車ジャンパーのバネがなかったので、ガラ箱から適当なバネを取り出して装着。

曜車、文字盤、針をつけて
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ケースに入れて
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完成。
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風防はきれいになりましたが、一カ所だけひびが取りきれずに残っています。また最初から研ぐのは

面倒なので、このままにしようと思います。でも、意外に目立つなあ・・・