CITIZEN Homer 19J
シチズンホーマーです。状態はかなりよいようです。ケースには目立つ傷は一切なく、
新品に交換してからさほど時間が経っていないかのようです。
文字盤もきれいですが、残念なことに目立つ傷が二箇所ほどついています。針もきれいです。
裏蓋の傷みもありません。シリアルの刻印があるので、オリジナルだと思いますが。
'61年11月製造でしょうか。50年以上前の時計とは思えません。機械もきれいですね。
針と文字盤を外しました。筒車押さえの座金が唯一、時代を感じさせる色をしています。
輪列です。きれいですが、香箱の蓋にわずかな変形や目立つ傷があり、やはり何かあった感じはします。
香箱の中は比較的きれいですが、ゼンマイを取り出して洗いました。
いきなりですが、洗浄が終わり、表側の組み立ても終わりました。シチズンの緩衝装置パラショックと
保油装置プロフィックスは、セイコーに比べると取り付けが楽です。また、丸穴車/角穴車のネジが
どちらも逆ネジであることは書いておかなければいけませんね。
日の裏側も完了。もともときれいだったので、分解時の写真とほとんど差がありません。
筒車押さえの座金が、メタルクリーナーでもっときれいになると思っていましたが、
あまり変わりませんでした。
ということで、完成です。ケースはほとんど手を入れませんでしたので、短時間で終わりました。
その後3日ほど動かしていますが、平均日差は+1.3秒/日ほどで、実用精度は申し分ありません。
気になるのは、ゼンマイを香箱に入れている時にゼンマイの反発がけっこう強く感じられたことです。
チクタク音もかなり大きく、ちょっと静かな部屋であればよく聞こえますので、まさかとは思いますが、
本来のゼンマイより厚いものが入っているために音が大きく、精度がよいように見えるのか?
もともとそういう仕様なのか?初めてホーマーを分解したのでそこは不明です。機会があれば他の
ホーマーも分解してみたいですね。