セイコー56系の揺動レバー修理

ちょっと前にやったロードマチックなんですが、分解組立後の使用2回目で揺動レバーが

壊れてしまいました。修理しなければと思いつつ、そのままになっていましたが、ついに

重い腰を上げて直すことにしました。
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ベゼルを外して風防を外し、巻真を取って機械を取り出します。針、文字盤、日車曜車を外して

巻真まわりの部品をちょっと外して、揺動レバーを取り出しました。
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これを分解します。分解にはポンス台を使いたいところですが、アタッチメントの組み合わせが

うまくいかないので原始的な方法で分解します。プレートと歯車の間にカッターナイフの刃を当て、

少し押し込むようにします。この力加減はけっこう微妙で、「これじゃ弱いかな」くらいが安全です。

同じところばかりではなく、2,3箇所くらいやれば軸のかしめが外れるはずです。

うまく外れれば、このような部品に分解できます。
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このうち左から2番目と3番目の部品を接着するわけですが、接着剤の選択としては2液式エポキシか

瞬間接着剤の二択になると思います。接着強度はたぶんエポキシの方が高いと思いますが、混ぜるのが

面倒なので瞬間を使います。万が一、夜中に日付を早送りしてしまった時にダメージを少なくするために

強度が低い方を選ぶというのもあります。

接着剤がよけいなところに付かないように注意しながら塗布し、合体。固まるまでしばし待ちます。
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接着できたら、組み立てます。プレートへの圧入はポンス台を使いました。
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ポンス台は楽ですが、押し込みすぎる可能性が高いです。今回初めてポンス台を使いましたが、

押し込みすぎてギアが回らなくなりました(^_^; 外す時の要領で隙間を作り、何とか

使えるようになりましたが、ちょっと焦りました。
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これを再度組み付け、完了。日付を早送りしても滑る感じは全くなく、当分は使えるでしょう。