パワリザが短い時計

パワリザが24時間もたなかったリコーダイナミックオート45Jをなんとかせすかと思い、

いじってみました。香箱を取り出して角穴車を取り付け、回していくと5周半くらいで

トルクがぐっと強くなり、さらに回すとスリッピングアタッチメントが滑る感触が伝わってきます。

セイコーの場合ですと、8周くらいは巻けるはずですから5周というのは少ない感じがします。

そこで念のため、本当に巻き切っているのか確認するために香箱のふたを取って

角穴車を取り付けて回してみました。

香箱と角穴車の隙間から見る限りは確かに巻き上げ切っているようですので、約5周が正しいと

考えられます。

香箱車の歯数が70、二番カナの歯数が10ですから、70÷10X5=35、これは長針の回転数=時間と

なるので計算上は35時間がパワリザとなります。5.5周だったら38.5時間。

なんか微妙に中途半端な数字ですが、ゼンマイが純正部品であるとすれば、これがこの時計の

仕様であり、実際に出るはずの数字でもあることになります。

結局、スリッピングアタッチメントをいじることは無意味と判断して組み直し、一日使ってみました。

12時間ほど着用した後、放置したら約36時間後に止まりました。ほぼ計算上の持続時間だった

ことになります。短いと思った時は使用時間が足りなかったのでしょうか。

ともあれ、この45Jはパワリザに問題ないことがわかり、一安心です。


ちなみに、同じ機械の文字盤汚い33Jは、33時間の持続時間でした。