SEIKO CHRONOGRAPH AUTOMATIC 6139-7080

いわゆるスピードタイマーですが、海外向けだからでしょうか、文字盤にはSPEEDTIMERの文字は

ありません。WEBの画像では針が全部白のモデルはなかったので、交換されているのかもしれません。
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分積算計の針があるべきところにありませんが、12時と1時の間、風防の内側にへばりついています。

機械は17石の6139B。ローターが若干さびていますが、他は比較的きれいです。
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ケースから取り出して針、文字盤を取り外しました。曜車を留めているCリングが

表裏逆に取り付けられていたので、ちょっと難儀しました。
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日の裏側です。日付、曜日とも早送りができますが、比較的構造が簡単な日の裏です。

どんどんバラします。
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日の裏が終わったら表です。これは自動巻を外したところです。
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クロノグラフ部の分解前にスタートボタンを押して、発停レバーが開いた状態にしておくと分解が楽です。

これは基本の輪列。
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全部バラして洗浄し、組立を始めます。ダイヤショックを地板に取り付け、注油したら二番車、

二番受け、香箱を取り付けます。
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ガンギ車、三番車、秒クロノグラフ車を取り付けて受けをかぶせます。ここで一応ザラ回しをやりますが

クロノグラフ車が半分フリーなのでスムーズには回りません。
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第一第二発停レバー、角穴車、コラムホイールを取り付けます。
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クロノグラフ車と中間車、復針レバー、レバーバネなどを取り付けます。
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そしてクロノグラフ受け、テンプ、自動巻部品を取り付けていきます。
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ここまでやったら日の裏に移り、部品を組み付けます。
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日車・曜車を付けて
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文字盤・針を取り付け。分解前はクロノグラフ針がずれていたのですが、何とか真上にできました。

そしてケースに入れて、ローターを付けて
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一応完成。
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今回はスムーズに行ったように見えますが、実は部品を二つ飛ばしています。ジャンクからもらって

事なきを得ましたが、ドナーがない時計だったら大変なことになるところでした。


巻真のパッキングがなかったので、セイコーマチック用のものを取り付けましたが、どうも

外径がちいさいような。

また、プッシャーのパッキングもありません。これは注文してありますが、まだ届かないんです。

それから、機械枠に付いているはずの波ワッシャーもありません。これがないと微妙に

ガタつくので調達しようかな・・・


このケースはラグ幅が10mmという、かなり特殊なサイズなので、純正ブレス以外の選択肢が

ほとんどないのですが、数少ない選択肢の中から選んだのがこれ。
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マルマン製で、弓環を使わなければ10mm幅になるものです。

さらに、長さがワンタッチで調整できて、その調整代がかなり長いので、コマ足し用にもう一本

買う必要がない点が大助かりです。