エピラム処理試してみました

エピラム処理の実験をしました。まずは処理液作りから。

ベンジンは手元にありますが、ちょうどいい容器がないので、薬局へ行って100cc入りのベンジン

買ってきました。これに0.07~0.1gのステアリン酸を溶かすわけですが、我が家には0.1g単位で

計れる機器がありませんので、まずは1gを計測しました。これをストローに入れます。

入れたら、アッパーからボトムの距離を測定し、それを10等分して印を付けます。

一目盛り分をはさみで切り、その中に入っているステアリン酸ベンジンの小瓶に入れます。

しばらく瓶を振っていれば全部溶けます。

これで0.1g以下のステアリン酸が入った処理液のできあがり。

かなりラフな方法ですので、お金に余裕のある方は、0.1gが計れるはかりを入手された方が

精神衛生上よろしいかと思います。


さて、この処理液で実機を処理する前に、テストをしてみます。いい部品が見つからなかったので、

廃棄品の風防を脱脂して基板としました。ここに半分だけエピラム処理液をかけ、乾燥させます。
イメージ 1


当然、すぐ乾きます。この上に、オイラーでシントAとD5を乗せてみました。

未処理の方(写真右側)は、オイルがすっと広がってオイラーから基板に移っていきますが、

処理済みの方(写真左側)はオイルが接しても広がらないので、塗布される面積も乗り移る量も

小さいことが確認できました。
イメージ 2



次に処理後の被膜の耐摩耗性を確認しました。まず、メンディングテープでどれくらいはがれるかを

調べます。定量的な測定はできませんので、見た目で被膜がどう変化するかだけを見ました。

何度も貼って剥がしてを繰り返すとだんだん薄くなっていく感じはしますが、粘着テープくらいでは

取れないと思った方がいいかもしれません。

次に指でこすってみました。けっこういつまでもつるつる感は残ります。その上にオイルを落として

みたところ、未処理の場合と同じような広がり方をしました。


ということで、ラフな実験のラフな結果ですが、エピラム処理をするのとしないのでは違いはある。

完全に被膜を除去しなくても、効果はなくなる。 ということはわかりました。

後は、これを実際の機械において有効にするためにはどう作業するか、というのを確立するのが

今後の課題ですね。ちゃんとした注油もできないうちにエピラム処理とは片腹痛い、と言われそうですが。