SEIKO BUSINESS-A 27J 8346-9000

本日のネタはセイコーのビジネスエース27J。搭載キャリバーは8346です。83系はすでにいくつか

やってますが、秒針に夜光がついているのは国産時計としては珍しいかな?と思って落札しました。

もちろん、もう光りませんが。

御覧の通り、風防の傷が痛々しいです。見にくいですが、長針の夜光も1/3くらい脱落してます。
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裏蓋は大きな傷が1本ありますが、比較的きれい。しかしなかなか開きません。
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今まではどんなに固くても、一度ゆるむとあとはするすると回ったのですが、この裏蓋は回り始めの

固さが外れるまで続きました。
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合わせ面の錆がすごいですね。機械にも回っています。

針と文字盤を外しました。さびのせいで手が震えてしまい、手ブレがひどくなってしまいました。
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日車、曜車を外しました。その下の部品は大丈夫なようです。
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表側です。機留めが入る溝と自動巻き部の受けのさびがひどいです。
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それ以外の部品は問題ないかと思いましたが、1か所だけ問題が。秒カナが抜けません。

これがこの時計の止まりの原因と思われます。
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香箱チェックではこのままでもいいんじゃないかという感じでしたが、ここはあえて自作8201改を

使うため分解します。
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洗浄後組立開始。角穴車のネジがないので、ぜんまいを巻くには巻真が必要ですから

先につけておきます。
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表側にして、輪列を組みつけます。香箱の横の二番伝え車を付け忘れないようにします。
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受けをかぶせてざら回し、アンクル取り付け、動作チェック、テンプ取り付け。

ここまではまずまず順調です。
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この後、自動巻きの部品を取り付けて受けをかぶせたのですが、ねじを締めこむと

ローターと連結する歯車が回らなくなってしまいます。

さんざん悩んで、あんなことやこんなこともやったのですが変わらず。うーん困った、

と思いながらよくよく見ると、部品の組み付け方向が間違っている模様。

つまらないことで時間を浪費してしまいました。

この写真はその部品が逆向きについています。わかりますか?
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日の裏側に移り、残りの部品を取り付けていきます。
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文字盤と針を取り付けて
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ケースに入れて
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完成。風防は水ガラスを三度塗りしています。
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風防側の防水には2種類のガスケットが使われていますが、純正部品はもちろん

互換品もないのでそのまま使いました。完全非防水です。

夜光が1/3脱落した長針もそのままです。修復する日が来るのでしょうか?


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