CITIZEN LEOPARD 26J 4-720458TA
風防の傷は多めですが、ブラですから何とかなそうです。裏蓋も大きな傷はありません。
中はたいへんきれいです。分解歴はないのではないかと思えるくらいです。
文字盤には若干の痛みがあります。まあ40年前の製品ですから。
秒針のしっぽと言うんですか、その部分がない針です。こういう秒針は2例目ですが、最初は折れたのかと
思っていました。もともとこういう形状なんですね。
日の裏側を分解していきます。きれいなもんです。
表側も分解しました。写真は撮り忘れました。
いつも通り香箱のスリップチェックをしました。滑り出しのトルク変化は小さいのですが、滑り始めると
2周近く滑ってしまいます。ふたを開けてみると、さらさらオイルが注された状態でした。
このオイルで滑り出しの抵抗が少ないということは、モリコート改を使うと巻き上げ途中で
滑り始めることが予想されます。
ということで、スリッピングアタッチメントを伸ばして平らにしてモリコート改を使ってみることにしました。
どれくらい平らにするかはほんとに当てずっぽうですが、完全に巻き上がってから滑り始めるようになりましたし、
滑り出しトルクもよさそう。この辺の許容幅というのはけっこうあるのかもしれません。自分の許容幅が
広いだけかもしれません(^_^;
洗浄後、ゼンマイ巻き上げの関係で巻真周りから組み始めましたが、結局裏と表を行ったり来たり
しなければならないので、最初から表側を始めても同じなのかもしれません。
表側です。忘れ物のないよう注意します。
一番受けをかぶせてザラ回し。OKなのでアンクルをつけて、ぜんまいを巻けるように日の裏側の
続きをやりました。ここで問題発覚。鼓車が噛み合うはずの歯車とどうしても噛み合いません。
どこか組間違いをしているのかと思って何度もばらしては組んだりした結果、鼓車があるべきところにない
ことが判明。その原因は、カンヌキの変形、カンヌキが違う機械のもの、オシドリの変形などが考えられます。
一番疑わしいのは部品違いですが、確証はありません。今のままではまったく手巻きができませんので
無理にでも直します。とった手段はカンヌキの波状の部分を削ること。この部分にオシドリの先端が入っていて
鼓車を奥まで押せないと判断し、鼓車が奥まで入るようになるまで波状部分を削りました。
狭いところなのでうまく削れませんが、とりあえず手巻きができるところまでは到達しました。
試行錯誤を繰り返しながら作業したので、写真は撮っていません。
そんな経過があって、アンクル動作チェック、テンプ取り付け、自動巻き部品取り付けが完了しました。
日の裏の組み付けをやって
文字盤、針をつけて
ケースに入れて
完成。
風防は細かいクラックがあちこちにありますが、交換するまでもないかな・・・
登録してます ⇒ にほんブログ村 腕時計
.