ORIENT FINENESS 不具合発覚

先日やったオリエントのファイネスですが、その後の使用で不具合が発覚。

日中の使用時は問題ないのですが、帰宅して平置きし、22時過ぎに時計をふと見ると

21時18分くらいを指している。えらく遅れてしまっているのです。
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「なんでや?」と思いながら時刻を合わせ直し、翌朝見ると普通に動いている。

帰宅しても特に遅れなく動いていたので一安心していたら、22時過ぎに見たらまた

遅れている。なんで?その状態でタイムグラファーにかけると、歩度は50秒くらいの進み。

訳が分かりません。


時計をじーっと見ていたら奇妙なことを発見。秒針は元気良く動いているのですが、

何周回っても分針が動いていないようです。置き回りか・・・そういえば分針が止まった

時刻が前日と同じみたい。原因は?

筒車と文字盤の穴のセンターがちょっとずれていたので、針と文字盤が干渉したのか?

でも、それなら午前の9時18分にも止まるはずだけど、止まるのは夜だけ。針をひたすら

回していくと、21時18分あたりで必ず引っかかりがあることがわかりました。

24時間周期で引っかかりが発生するとしたら、カレンダーしかない。

ということで、カレンダーに絞って原因究明を開始。


まず、曜車の動きが渋いのではと思い、ちょっと注油。しかし同じ時刻に引っ掛かりが出ます。

次に、曜送り車に注目。何周か回していたら、引っかかっている場所が判明しました。

指さしている場所です。
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斜めから見てみると、意外に大きな段差があるように見えます。
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前にやった同じ時計はどうだったか写真を見直してみたら、全然違う形状でした。
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これならひっかかるはずがありません。なぜこんなに違うんでしょう。

ここは自動巻きの回転を香箱下の角穴車に伝える、地板に圧入された歯車の軸で、分解

していませんので組間違いということはありません。


いろいろ考えた結果、干渉部分を削ることにしました。本来は全部分解してから作業すべき

ですが、気力がないので被施術部のみ露出するようマスキングして、リューターで削りました。

一番細いアタッチメントを使ったんですが、どうしてもいらんところまで削れてしまいます。
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こんな感じ。

曜送り車を取り付け、
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干渉がないことを確認してから文字盤、針を取り付けます。

風防を取り付け、最終チェックとして3日分針を回して21時18分に引っかかりがないことを確認。

現在ランニングチェック中で、最初の21時18分はクリアしました。

しかし、もともとこんな状態だったのか、自分の分解組み立ての過程で何かが起きたのか。

ちょっと気にはなっています・・・