SEIKO School Time 5000-7000

今回はいつもとちょっと違う時計を。セイコースクールタイム、7石です。

だいぶ前に買ったセットものの中のひとつです。ケースはめっきみたいで、高級感はありませんが、

渋い文字盤の色が気に入って、分解待ちの列に並べました。その順番がようやく回ってきたのです。
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はめ込み式の裏蓋を外すと、いかにも普及型的な機械が顔を出しました。
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機械は5002Cと刻印されています。トモニーとかミッキー時計などにも使われていたようです。

巻真の抜き方がわかりませんでしたが、上から押さえているカンヌキみたいなものを外したら

飛び出してきました。

前回のロンジン890.1も表側に抜け止めがありましたね。

巻真を外すのはネジを緩めるだけでいいようです。


出てきた巻真です。普及型機械とは思えない、驚くほど複雑な形をしています。
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ケースから出して針と文字盤を外しました。文字盤は、プラスティックの枠を介して固定するタイプで、

一般的な干支足はありません。
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樹脂部品が多用されているのがわかります。これは日の裏車ですが、先端のホゾのようなものが

曲がっています。プラでこんな細いホゾはあり得ないと思いながらも、もしこれがだめだったら

どうしようと不安にもなりました(^_^;
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表側です。ルビーは脱進機周りに使われているだけです。どんどんばらします。
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アンクル、テンプも含め、すべてを一枚で受けています。恐ろしい。
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香箱真はホゾ別体式のようです。
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香箱は蓋が角穴車を兼ねていました。これはリコーの機械にもありましたね。
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さらに、蓋(角穴車)の反対の歯車は針を回すためのもので、摩擦車になっています。
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これも前回のロンジンと同じですね。

まだまだいっぱい部品がついていますが、どうもこれ以上外れないようです。ほんとはテンワを

外すべきでしょうが、このまま洗うことにします。
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ゼンマイは外端部分が切れ、ちょっと巻くと滑る状態でした。
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ドナーかゼンマイを探すほどの価値も感じなかったので外端をちょっと加工し、巻き込みました。

最終的には滑りますが、巻ける量は増えました。


洗ったら組立です。途中撮影したつもりだったのですが、取り忘れていたようで、いきなり受けがかぶってます。
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軸がいっぱいあるので、受けをかぶせるのはちょっと難しかったですね。テンワの振り石をアンクルの

クワガタに合わせてから受けをかぶせるという作業は初めてでした。

日の裏側も全然写真を撮ってないですね、次の写真がもうこれでした。
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いつも通りケースに入れて
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完成。
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「スクールタイム」ということで、中高生向けだったんでしょうか。機械は普及型ですが、

外観はけっこう好きかも。

そうは言っても、ゼンマイを取り寄せてまで直す気にはなりませんが・・・