ブライトリングプレミエ シースルーバックw

パワーリザーブが短いと言うことで、これまで何度かネタにしているプレミエですが、

実はまだやってます(^_^;

前回ローターのベアリングをよーく洗ってパワリザが40時間以上になったので安心していましたが、

その後の使用でまた30時間弱に落ちてしまっていました。手巻きだと48時間くらい

動いているので、自動巻きに問題があるのは間違いないのですが、もはや思い当たる

原因がありません。

いつもやっているジャンク品なら、ここであきらめる手もあるのですが、こいつはそう簡単に

諦めるわけにはいきません。いろいろ考えて、次のことを試すことにしました。


手持ちの時計で2892A2を乗せているのはブラックバードロンジンスピリット、

ハミルトンのジャズマスタースリムですが、この中のどれかの自動巻きモジュールを

プレミエにつけて、動きを比べてみるのです。

ちょっと考えて、一番買値の安いジャズマスターを選んで自動巻きを交換(^_^;

その結果、ジャズマスターでのローターの動きが、そのままプレミエでも出ることがわかりました。

つまり、自動巻きに問題があることが再確認されたのです。
イメージ 1



そこで、プレミエの自動巻きモジュールを再び分解し、よく洗い、注油量もできるだけ抑えて

組み立て。ローターの動きを逐次確認したいこと、スナップバックを何度も着脱したくないことから

汎用プラ風防をテープで留めて、裏透けにしました。
イメージ 2


以前の動きをよく確認していないため何とも言えませんが、動きは悪くないように見えたので

結果に期待していたのですが、39時間で停止。

ひどい結果ではありませんが、手巻きに対して9時間短くなるのはやはり納得いきません。

納得できないとは言うもののなすすべもなく、時計を回していました。


前から感じてはいたのですが、ブラックバードやスピリットはローターの回転音がほとんどしないのに、

これはけっこう音が聞こえます。もしかしたら、ローターのベアリングに磨耗等の不具合があるのかも

しれない。

ベアリングは単品で手に入りますので、交換を視野に入れることにしましょう。

とりあえず自動巻きモジュールを取り出し、ローターを分離します。そして回転チェックをしたところ、

異様に回転が悪い。極限までオイル塗布量を抑えたつもりなのに、こんなに動きが悪くなって

しまうなんて。

洗い直すと、音はしますが回転はよくなります。ベアリング交換は視野に入れているので、

洗いっぱなしのオイルなしで組み込んでみることにしました。

その結果、一回目の使用ではパワリザが47時間となり、こりゃ行けるかと思ったのもつかの間、

念のためしばらく間をおいて使用したところ、37時間に低下。ローターの動きは悪くないのですが・・・

もはや万事休す、と思いましたが、ひとつだけやれることが残っていることを思い出しました。

以前いろいろ試行錯誤している時、新品の切換車にしたことがありましたが、変化がなかったので

元の部品に戻していたのです。ローターの動きは悪くないのに巻き上げ効率が悪いとすると、

切換車が原因であることは十分考えられます。あの時は切換車よりもローターベアリングの方が

影響が大きかったということでしょう。

そこで、再び切換車を交換し、着用してみます。一回目は46時間。まずまずかな。

二回目は45時間。数値的には問題ないですが、前回より減っているのが気になる。そこで

もう一度トライ。その結果は46時間。3回やってまずまずの数字が続いたので、おそらくこれで

解決と言えるのではないかと思います。

ずいぶんいろいろやりましたけど、最終的な原因と対応をまとめると

ローターベアリングの不良 ・・・ よく洗った上、無給油とすることでとりあえず使用可

切換車の不良 ・・・ 新品に交換

ということになります。


ベアリングへの注油をするかしないかは、機能か耐久性かの選択になると思いますが、

今回は機能を選択しました。

最終的に何とか望むところまで持っていけましたが、何度も裏蓋を開け閉めしたので

知らないうちについてしまった傷なんかがあって悲しい。見えない埃も入っているかも

しれないので、次回は早めに分解して、ローターベアリングも交換したいと思います。