ニューマスィーンwについて
最近、あちこちでガラス風防の研磨についての記事が見られるようになり、従来支配的だった「ガラス風防の傷はどうにもならない」という認識は、今後変わっていくんじゃないかという気がしています。
私も、この件についてはいろいろな試行錯誤を続けてきましたが、最近導入した新しいマシンにより、平ガラス、微妙なRのガラス、5面カットガラス、9面カットガラスなどを破損なく(5面はほとんど3面になってしまいましたがw)研磨できるようになりました。
その後も、過去に傷を取りきれなかった時計をいくつかやり直しましたが、失敗はなかったことから、一応ひとつの峠は越えたかなという感じです。
まだちょっと時間がかかるという問題点はありますが、今後少しずつ改善していきたいと思います。
というわけで、今回は「ニューマスィーンw」について書いてみたいと思います。
さんざん勿体つけてきたニューマスィーンwの正体は、ホームセンター等でよく見かける、YAMAZENのYCS-125という包丁研ぎ機です。
カインズホームで現物を目の前にし、風防研磨しているところをイメージしてはその場から立ち去るのを繰り返すこと1年、完全にイメージが出来上がらないものの他に選択肢がみつからないので、後は買ってから考えることにしました。
カインズホームで現物を目の前にし、風防研磨しているところをイメージしてはその場から立ち去るのを繰り返すこと1年、完全にイメージが出来上がらないものの他に選択肢がみつからないので、後は買ってから考えることにしました。
カインズホームに在庫がなかったのでネット通販で買ったんですが、本体の写真を使って砥石を売っている案件がけっこうあるので、だまされてしまいましたw よく見れば「砥石」とは書いてあるんですけど、わかりにくかったんですよね・・・。
水タンクや当て金具は外します。水飛散防止スポンジは有益ですが、砥石代わりに使う板がφ150のため、とりあえず外しておきます。
砥石の上に両面テープで板を貼り付けます。これは版画用のベニヤ板を丸く切ったもの。
ここに酸化セリウムを塗り、ガラス風防を押し当てて研磨します。
両頭グラインダーに比べ、回転数が1/100くらいなので高熱になることはなく、風防が吹っ飛んでいくこともありません。
両頭グラインダーに比べ、回転数が1/100くらいなので高熱になることはなく、風防が吹っ飛んでいくこともありません。
トルクは思ったよりあるので、そこそこ強く押し付けても止まることはありません。
研磨中、研磨剤がすぐ乾くので、適宜研磨剤を補給または水を塗布しながら研磨します。あまりたくさんつけると周囲に飛散しますので要注意。
9面カットガラスを磨いた時の写真です。まずは面積が小さい面から磨きます。
間の4面をやって、
最後に正面の四角。
磨く順番は好みでいいと思いますが、やりにくい面からやれば最終的にアラが見えにくいだろうと思ったためです。
間の4面をやって、
最後に正面の四角。
磨く順番は好みでいいと思いますが、やりにくい面からやれば最終的にアラが見えにくいだろうと思ったためです。
塗り絵を薄い色から塗っていくのと似てるかな。
面積の小さい面は、マシンに押し付ける時に均等に当てるのが難しいので、指先の感覚をそれに集中させるため、両面テープで指と風防を貼り付けて磨きました。
こんなことを9回繰り返し、研磨完了。作業を始めてから3時間くらい経ってました。
3時間続けられるくらい、体への負荷が少ないと言えますが、長いですね。これをどうやって縮めるかが今後の課題です。
せめて常時研磨剤に浸すことを包丁研ぎ機に適用できないかなと考えてきましたが、難しそうなので、別のアプローチを考えています。
以上が「ニューマスィーンw」の全貌です。参考になれば幸いです。