今夜も風防研磨
包丁研ぎ機YCS-125導入後、過去に手がけた傷付きガラス風防の研磨をこつこつとやっています。
風防を磨くだけなので、ブログねたにしにくいところがあります。見た目は見違えるようになるんですけどね。
そんな今日この頃ですが、今回、この時計をネタにすることにしました。こいつは風防もケースも傷だらけ。
傷だらけの風防は水ガラスでごまかしていますし、ケース磨きは両頭グラインダー導入前の作業なのでリューターで艶出ししただけ。
文字盤はきれいで気に入っているだけに、何とかしたいとずっと思って来たので、風防研磨を機にケース研磨もやり直すことにしました。
機械を取り出してケースを分解します。ベゼルはヘアラインにしていましたが、今回はポリッシュにすることにします。
裏蓋、ミドルケースもいつも通り両頭グラインダーで傷を取り(すべて取り切るところまではいかない)、その後リューターで磨いていきます。
ケース正面は円周状のヘアラインになっていますが、部分的にテカリが出ているので、簡易的な補修をします。
まず、画像のようにケースをアタッチメントにホットボンドで接着します。このアタッチメントは交換式円筒紙やすりの軸です。
これにテープを巻いてケースの穴径に近いものにしてあります。これを電動ドライバーにセットし、粗目のやすりを押し当てて電動ドライバーを回します。
本格的にやるなら1度ポリッシュし、傷を取ってからヘアラインをつけた方がいいでしょう。
ただ、このやり方はラグ内側のエッジを丸めてしまうので、あくまで簡易的な補修にとどめるか、本格的にやる時はラグ内側をしっかり養生しないといけません。
すべて終わった後の画像です。光線の条件が違うし、やっぱり写真だと微妙なところがわからないですね。
風防です。水ガラスを除去したところです。
まず二種類の金剛砂で傷取りをしてからYCS-125で研磨。今回は付属の水タンクを取り付けてみましたが、思ったより微妙な注水量が調整できました。最初から使えばよかった。
まず二種類の金剛砂で傷取りをしてからYCS-125で研磨。今回は付属の水タンクを取り付けてみましたが、思ったより微妙な注水量が調整できました。最初から使えばよかった。
要領がだんだんわかってきたのか、水タンクが効果的だったのか、今回は作業時間がだいぶ短縮されました。傷取りの時間も含めて一時間ほどで、一応研磨が終わりました。
気泡のような丸くて深い傷がたくさん残りましたが、何なんでしょう。鋭利なもので突いたようには見えませんし、新品時からあったとは思えないので、何らかの条件下で溶かされたんでしょうか。
研磨が完了したケースと風防を組み立てて、機械を入れて完成です。
ただ、すんなり完成したわけではなくて、問題はありました。このケース、風防の防水パッキングがインナーベゼル(タキメーターリング)の固定を兼ねているんですが、それが切れていたんです。
前回はごまかしごまかしでベゼルを取り付けましたが、今回なぜか同様のごまかしが効かず、破損がさらにひどくなってしまったため、汎用のOリングで代用することにしました。
風防は何とか押さえが効いたんですが、インナーベゼルは押さえきれず・・・
文字盤との隙間が大きくなってしまいました。ごまかしは何とかできそうですが、ほんとならパッキングを換えたいところ。
でも、こんな特殊パッキングはヤフオクでも見たことがありません。ジャンクを手に入れて部品を取るのも不経済だから、たぶんこのままになるのかな。
さて・・・。風防研磨後の画像と、最後の画像がどうもおかしい・・・アンマッチだ・・・ ということに
気付かれた方はおられるでしょうか?
実は、研磨した風防をつけてベゼルを圧入しようとした時に、圧入コマのサイズを間違えてガラスを押してしまい、みごと割ってしまったのです。
研磨工程では割らなくなったのに、その後の凡ミスで割ってしまうとは、我ながらあっぱれです。
幸い、未使用品をだいぶ前に入手していて、いつ何に使うか迷っていたところなので、いい機会だったと考えることにしました(;_;)