SEIKO LORDMATIC Special 25J 5206-6010
ロードマチックスペシャルには、瞬時カレンダー送りの5206Aとそうでない5216Aの2種類があります。
文字盤で判断する方が簡単ですね。
今回の5206-6010は、文字盤の模様がいわゆる絹目である所以外は非常にオーソドックスなデザインです。
垢まみれですが、針や文字盤はきれいみたいです。ケースにはそこそこ傷がありますが、元が全体ヘアラインなので、傷取りはせずにこのままヘアライン処理しましょう。
裏蓋は同心筋目ではなく、横方向のヘアライン。
機械はちょっと汚れがありますが、きれいなものです。
ケースの仕上げのため、ベゼル・風防を外します。ベゼルとケースの間とかラグ間には汚れがいっぱい。
いつもなら洗剤と歯ブラシ・爪などでこすり落とすのですが、今回はBF-20を使ってみました。どこまで落ちるでしょうか。
これが9分間超音波洗浄してすすいだ後。
けっこう落ちてます。黒いのは錆びていたところで、これは取れなくても仕方がありません。
BF-20はバフカス落としだけじゃなくて、いろいろ使えそうです。
ケースはご覧のようにてかってますので、やすりでヘアラインをつけます。
今回は直方体のスポンジに紙やすりを巻きつけたようなスポンジやすりを使いました。
今回は直方体のスポンジに紙やすりを巻きつけたようなスポンジやすりを使いました。
ケースとスポンジやすりを平らな板の上に置き、ケースをやすりに押し付けながら板の上を滑らせます。こうすることで直線的なヘアラインが付きます。
さて、機械の分解です。針と文字盤を外しました。
曜車と日車押さえを外します。角穴車が日の裏側にあるのが珍しいですね。
8時の位置あたりにあるのが瞬時送りの部品です。7時から11時くらいの板の下には、その動力源となるかなり強いバネが入っています。
ここには写っていませんが、組立時の画像には写っていますのでそちらをご覧ください。
次に表側です。二枚しか撮ってませんでした。
香箱です。油っ気がなくキシキシとスリップしてましたので、分解してグリスを塗布しました。
分解が終わったので洗浄します。ベンジンで予洗いし、PMC-10で超音波洗浄。すすいで乾燥させてから組み立て開始です。
ダイヤショック、ダイヤフィックスをつけて注油したら、秒針規正レバーとバネを取り付け、二番車を取り付けて二番受けを締め付けます。
画像では二番受けがついていませんが、この後表側完成まで写真を撮ってませんでした。
次に日の裏側です。この機械も複雑なので、ちょっと時間がかかりましたが、焦るとろくなことがないのでじっくり、気持ちを落ち着かせながら作業しました。
左上の大きなバネが瞬時送りの動力源です。
ここまで部品を取り付けたら、日車、日車押さえを取り付けます。
曜車を取り付けて、文字盤と針を取り付けてケースに入れて
今日も完成しました。