RADO GOLDEN BOWL ETA 2472 25J

今回は久しぶりのラドー。4か月ぶりくらいです。

モデルはこれ。
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RADO GOLDEN BOWL 25Jです。
9時から12時にかけて文字盤の外周が色分けされているのが特徴ですね。

どういう意味があるのか、しばらく考えたのですが、わかりませんでした。

ラドーのことですので、多分アクセントのためか何かでしょう(^_^;

裏蓋は、真ん中にイカリマーク。ゴールデンホース等に比べると簡素なデザインですが、

裏蓋そのものに彫り込んであるので脱落しないところがいい。
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機械はETA2472。状態は良好のようです。

ローター軸受けがボールベアリングではないので、パワリザが心配・・・
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中枠に機留めで固定されているので、ネジを外しました。すると、機械が風防側にかなり落ち込みました。
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こんなに落ちたことは今までなかったのでびっくりしましたが、原因はすぐ後にわかりました。

ケースを分解したところ、非防水時計以外のプラ風防に必ずあるはずのテンションリングがありませんでした。
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中枠に固定するタイプでなかったら、機械がぶらぶらになってしまうところでした。


ケースはいつも通り処理して、機械の分解に入ります。

日の裏側から分解します。
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香箱ですが、チェック結果は余分な滑りがなく、スリップトルクも大きくないのでこのままでもよいかと思ったんですが、ふたを開けてみたら中はカラカラで、固形物も多くみられたため洗うことにしました。
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洗浄後の組立では、とりあえずD5を少量つけたのですが、なんと3周も滑ってしまったので、またゼンマイを出して

洗い、今度は無注油で組みました。余分な滑りはなくなったんですが、いいのかなあ。


さて、組立です。二番車、香箱を乗せて一番受けを取り付けます。
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輪列を乗せて(手ぶれがひどくてすみません)
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テンプまで取り付けます
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そして日の裏側。ハイライトは日送り車取り付けですかね。瞬時送りの動力となるバネを取り付けます。
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そして日送り車と爪を取り付けます。この時、日送り車の穴が左側に来るようにします。
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続いてバネを送り爪の先端にひっかけます。
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後は残りの部品を取り付けます。
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この後、文字盤を付けて針を付けるために針送りをしたら、ゴリゴリ言って非常に感触が悪い。

小鉄車と日の裏車の噛み合いを確認したところ、かろうじて歯先だけが噛み合っている状態でした。
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ずいぶん摩耗してるなあと思ったのですが、減り方が極端すぎる。なんと、小鉄車の上下が逆でした(^_^;

ちゃんと見たつもりだったんですが・・・


ということで、無事文字盤、針を取り付け、ケースに入れます。

なくなっているテンションリングの代わりに、作業台に転がっていたテンションリングを入れたのですが、これが文字盤と干渉して巻真とチューブの位置が合わなくなってしまいました。

入れたテンションリングは文字盤側がフラットなやつだったんですが、0.5mmくらいの段差があるものでないとダメみたいですね。

仕方なくテンションリングを外して機械を取り付け。

中枠と機械を固定するまでは、秒針が風防に当たっているのでちょっとヒヤヒヤものでした。

自動巻きモジュールを組み付けて
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完成です。
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よく見るとテンションリングがないのがわかりますが、ほとんど気にならないので良しとします。

メッシュブレスは落札時についていたものですが、偶然にも先日ドラのび太さんが記事にしていたものと同じ。

色々落札していても、同じブレスには出会わないのですがね。
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古時計についていたブレス、ほとんどが短くて自分には合わないのですが、メッシュブレスだけはもともと長くできているため、使えます。

とても重宝しています。


あ、パワリザですが、初回は44時間でした。これが維持できればいいな。