RADO CAPE HORN ほぼジャンク

ラドーのケープホーンてモデルです。地名シリーズの一つですかね。

ヤフオクで入手したものですが、かなり汚い。

スタート価格で入札して、誰かがアウトビッドするだろうと思っていたら、そのまま落札、

という、よくあるパターンでの入手でした。

商品説明は動作品と書いてありましたが、届いたものは振るとカタカタ音がする。

ネジが踊っているレベルではなく、ローターが外れているレベルです。

よく「動作品」と書いたな。送料無料なのがせめてもの出品者の良心か。


ということで、分解していきます。まず外観。
イメージ 1

ケース・風防の汚れもかなりのものですが、打ち傷が多い。文字盤もかなりやられてますね。

裏蓋も、そこそこ傷だらけです。
イメージ 2


その裏蓋を開けますと、ASの機械が見えました。一見問題なさそうですが・・・
イメージ 3


ローター軸がもげていました。
イメージ 4


肉眼だと、取れた軸を圧入できそうに見えたのですが、拡大してみるとそれは無理だとわかりました。
イメージ 5


代わりの部品を探したところ、ルビーの数は減ってしまいますが、軸はしっかりしたものがありましたので、交換。
イメージ 6


文字盤はこんな感じで傷んでいます。こんなに真っ白に変色しているのは初めてのケースです。
イメージ 7


その下の機械は、まあまあきれいです。
イメージ 8


Cal.No.はAS1858。

日の裏の構造は、だいたい同じですね。
イメージ 9


表側もどんどん分解していきます。
イメージ 10


テンプ受けの下に、こんなスペーサーが入っていました。
イメージ 11


分解を続けます。
イメージ 12


香箱内は一見きれいそうでしたが、チェックすると滑りが多いため、ゼンマイを取り出して洗うことにしました。
イメージ 16


洗浄後にゼンマイを入れる時に8200をちょっと付けたんですが、分解前と同じくらい滑ったので、

結局無給油で組み直しました。


次にケースです。

ベゼルにコジアケを入れる隙間がないため、まず風防を外してから内側にコジアケを差し込んで外します。
イメージ 13


外れました。どの部品も汚いです(^_^;
イメージ 14


最後?のOHは36年前ですかね。
イメージ 15


風防はプラスティックですので、紙やすりで傷を取った後にサンエーパールで磨きます。

横から見ると浮き上がる細かいヒビは残りました。

ケースはいつも通り両頭グラインダーで磨きます。深めの打痕は最初から消すことを諦めます。

それから、正面は縦のヘアラインが入っていたようなので、再現を試みます。


ケースの研磨後、部品を洗浄して組立を開始しますが、洗浄がもう少し効率的にならんかといつも思います。

地板に輪列を載せます。
イメージ 17


受けをかぶせて、その他の部品を取り付けます。
イメージ 18


日の裏に行って、部品を組み付けていきます。
イメージ 19
イメージ 20


ケースに入れて
イメージ 21


完成。
イメージ 22


文字盤はきれいにならなかったし、ケースの傷は多いし、風防は細かいクラックが残っているしで

今一つ気分が盛り上がらないところがありましたが、完成してみると悪くない感じがします。
イメージ 23


ケースにボリュームがあるのがいいんでしょうかね。
イメージ 24