新春バイクいじり 長文注意(後編)

タイトルは違いますが、昨日の続きです。

昨日は、ねじロックを塗ったボルトでインナーとアウターを締結したところまで書きました。

次に、ガイドブッシュを取り付けます。
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アウターの内側にはめ込まれるのですが、圧入荷重はそれほど必要ありません。

塩ビ管でたたき込みます。見えているブッシュは古いやつで、これを使って奥まで

押し込みます。
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そしたら、バックアップリングという大きなワッシャーを入れ、オイルシールを挿入します。

オイルシールをインナーチューブに挿す時は、リップ保護のため薄いシートをかけます。
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次に打ち込みですが、先ほどの塩ビ管では外径が小さすぎるので、もう一個のバックアップリングを

おいて、その上から塩ビ管でオイルシールをたたき込みます。

ストッパーリングを入れて、ダストシールを取り付けます。

ダストシールの側面には画像のような溝がありました。

てことは、水が入ってもおかしくない構造?
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とにかく、ダストシールの取り付けが終わりました。これで作業は一区切り。
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もう一方の組立を行います。


こちらもすんなりとはいきませんでした。

まず、オイルシールを圧入するのに必要なバックアップリングは余分なものがないので、

たたき込む道具を何とかしなければなりません。

そこで、ホームセンターに走りますw

買ってきたのは配管用T字。太いところの外径がアウターの内径よりちょっと小さく、

ばっちりだと思って買ってきたのですが、入れてみると全然入らない。
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そこで、削ることにしました。最初は、小さな突起がじゃまなだけだと思ったのですが、
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それだけじゃだめでした。なので、ぐるっと削って径を小さくすることにします。

薄く広範囲を削るのって、結構大変なんです。

なので、いつもケース磨きに使っている両頭グラインダーの砥石を使いました。

見た目はともかく、これで圧入できそうです。
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もう一つのトラブルは、インナーとアウターを締結するボルトが入っていかず、

中でシートパイプが空回りしてしまうこと。斜めになってしまったと思って、

何度もやり直しましたがだめです。

シートパイプを取り出し、ボルトを当ててみたら、一山くらい入ったところで止まってしまいます。

どちらかのネジ山がおかしいことがわかりました。

ダイスにボルトを通してみたらすんなり入ったので、悪いのはメス側と判明。

シートパイプのネジ穴にタップをねじ込んでいきます。
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ちょっとバリが出てるとか、ネジロックのカスがこびりついているという

レベルではないです。入口から一番奥まで、ネジを切り直したみたいな

感じです。こんなねじだから、外す時にあれだけ苦労したのでしょう。

あの苦労の原因がわかったのはよかった。


ということで、何とか組みあがりました。次にオイルを入れます。

サービスマニュアルを持っていないので、油面深さはネット情報頼みになりますが、

130mm説あり、119mm説ありで何が正しいのかわかりません。

今回は120mmを目安に入れることにしました。

油量は550ccくらいは入るようなので、まず500cc入れます。
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そして、インナーチューブを出し入れして、エア抜きをします。大きな気泡が

出なくなったら、しばらく放置。その間にブレーキパッド交換等、ほかの作業をします。

そして、油面の最終調整をして、フォークスプリングを入れ、シートスプリング、カラーを入れ、

フォークボルトを上から押さえつけつつインナーチューブを回して締め込んでいきます。

着座したらとりあえず完了。この後は、屋外での作業になります。


フロントフォークをブリッジに取り付け、仮締めしておきます。

フェンダー、タイヤ、ブレーキキャリパーをつけます。

ようやく元の姿に戻りました。
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最後にブリッジのボルト、フォークボルト等を本締めして作業終わり。

なんだかんだで3日間かかりました。2度諦めかけましたが、終わってよかった。

やっぱり5年くらい過ぎたらメンテしないとやばいのかもしれませんね。


ちょっとだけ走ってみましたが、ちょっと出っ張ったマンホールを乗り越える時、

今まではけっこうがつんと衝撃が来て、避けたくなるレベルでしたが、

OH後は苦になりません。これが本来の姿だったんですね。

もっと早くやっときゃよかった。



フロントホイールを取り付ける前に洗ったのですが、その時両側のダストシールの

リップが部分的に切れているのを発見。水が入って中のベアリングが

ダメになる前に交換しようと思ってパーツリストを見ていたら、

やばいことに気づいてしまいました。

フロントのアクスルシャフトを取り付ける時、向かって右から差し込んで

左側でボルトを締めました。

しかし、パーツリストを見ると、向かって左から差し込むことになっている。
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逆じゃん。

外す時もこの向きだったから、少なくともタイヤを替えた2.5年前から

この状態だったということです。その間、何も異常がなかったので、

このままでもすぐに何か起きるとは思えませんが、知ってしまうと

気持ち悪くてよく眠れません。

そこで翌日、またリフトアップしてシャフトを差し替えてみました。

そしたら、ささんないじゃん。物理的に間違えようのない仕様でした。

てことは、パーツリストが間違ってるってことか。

確かほかにもおかしな点があったな。でも、サービスマニュアルでは

ないので、違っていてもあまり文句は言えませんね。


ということで、持てる資材を総動員し、さらにいくつか工具を追加購入し、

ようやく長年の懸案がひとつ解決しました。

これで来週から気持ちよく通勤できます。

フロントタイヤとオイルシールは早く交換しないといけないですが・・・


通勤だけじゃなくて、遠乗りもしたいけど、いろいろやりたいことが

あって優先順位は低いですね。