NEDUの精度追い込み

皆様、ご無沙汰しております。

サーティナからずいぶん間が空いてしまいました。

いろいろあって、時計はあれから分解してないです。

やりたい、やらなきゃ、という気持ちはあるのですがね。


それでも、そろそろブログも更新しなきゃ、ということで、今回は

6月に分解掃除したNEDUのネタを。


分解前は±3秒/日以内程度で動いていました。

この数字だけ見れば、全然問題ないのですが、他の時計と違って

ずっと動かしていますから、1カ月で1分程度は誤差が出るわけです。

で、それを修正するのは小の月の月末に日付を変えるタイミングと決めていますので、

最長3カ月は修正しないことになります。

そうすると、3分以上の誤差が出ることもあります。

現実には、それでも特に問題になったことはないのですが、分解掃除を

したのを機に、精度を追い込んでみることにしました。

目標は月差一桁秒。


まずは、タイムグラファーで0に合わせます。

これでOKとは思いませんので、とりあえず半日後に誤差を確認し、

調整をします。これを繰り返します。

この微調整はタイムグラファーは頼りにならず、行き過ぎ戻し過ぎの

チェックのみにしか使えません。完全にカンと手感頼りになります。

+2,3秒/日、-2,3秒/日はすぐに出るのですが、その間に中々入ってくれません。

一週間以上こんなことを繰り返し、ようやくいいところに収まりました。

7月1日に日付変更とともに0合わせして、その後はいつも通り使用します。

その結果、7月末の時点で電波時計との差が+6秒でした。

平均日差+0.2秒ということになります。

もちろん、ずっと+0.2秒/日というわけではなく、進み遅れを繰り返した結果です。


次の修正予定は9月末ですから、どうなるか楽しみだったのですが、お盆の

帰省中に使用時間が足りなかったようで、止まってしまいました。

で、再始動させたら、しばらく遅れが続いたのでやり直しか?と不安になりましたが、

ここ3日ほどは遅れがなくなり、安定しています。機械というのは繊細ですね。

今日の時点で-10秒ちょっとの誤差になっています。

このままでもいいし、微妙に進み始めているような気配もあるので、持ち直すかな。

次のメンテまでこのまま行ってみようと思います。


調整が終わるまで、何度も裏蓋を開け閉めしたので、絶対ホコリは侵入してますから、

それが悪さをしなければいいんですけどね。それだけが心配です。

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Certina Automatic 21Jの組立

分解洗浄が終わったので、組み立てていきます。

地板にインカブロックを付けて注油します。

受け石には、昔のロンジンの機械で見た、油の流出防止の輪がついていました。
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その後は、いつも通り表側からやっていきます。


輪列を取り付けます。
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受けをかぶせます。各車の座りがあまりよくなくて、受けの取り付けは少し時間がかかりました。
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ザラ回し、アンクルチェックをやって、テンプ取り付け、丸穴角穴車を取り付けます。
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気になっていた丸穴車のとなりにある部品は、減速車の役目と

手巻きする時のクラッチの役目をしていることがわかりました。

自動巻きモジュールを組み立てて
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機械に取り付けます。伝え車のコハゼも取り付けます。
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これで表側はほぼ完了。
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次に日の裏です。こちらも特に問題なく、普通に組み付けていきます。
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文字盤と針を取り付けます。どちらもだいぶ傷んでいるので、テンションは下がり気味。
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ケースに入れて、
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ローターを付けて
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完成。
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機留めが1個しかありませんが、なんとか固定はされてます。似たような機留めネジが見つかったら

取り付けてやりたいと思いますが、いつになるか。

それよりも、針と文字盤がなんとかならないかなあ。
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Certina Automatic 21Jの分解

さて、今回はCertinaの自動巻き時計の分解清掃をやります。21石の自動巻きですが、

ペットネームが書いてないので、何と呼ばれていたのか不明です。
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Certinaの時計は初めてなんですよね。
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裏蓋を開けます。
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ローターの外周部がピカピカ(汚れているけど)なのを見ると、ブローバの機械を思い出します。

ローターに「28-45」という刻印がありますが、これがCal.No.なんでしょうかね。

ということで調べたら、そういうことだったようです。

このローターの取り外し方は、中心部近くの長穴の中に見えるピンをスライドさせてロックを解除します。

ASの機械とよく似た抜け止め方法です。

裏蓋のガスケットはアルミか鉛のような金属製でした。過去に1度か2度しか見たことがありません。
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機留めは、傘の大きいネジをケースと機械の間で突っ張り棒のようにして留めるタイプ。

ただし、片方が折れてなくなっています。
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ゼンマイが巻き上げ切った状態で止まっているようなので、自動巻きのモジュールを外してから解放します。
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解放したら、機械を取り出して機械台に乗せます。
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この機械のオシドリピンは、ネジを緩めるだけでは巻真が抜けず、押さないとだめでした。

日の裏側は特に変わった構造はなく、一般的なものでした。

ただ、部品のつくりは古いロンジンのようにしっかりしている印象でした。


次に表側です。
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丸穴車の横にある部品が気になるんですが・・・・
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角穴車のコハゼは、オーソドックスなネジとバネとアトム。
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輪列です。よくある配置の輪列です。
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そして自動巻きです。スイングロッカー式というんでしたっけ、ローターの回転が長短2本のアームで片方向に

整流されて伝え車が片方向のみに回るようになっています。
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これはその伝え車が逆回転しないようにするためのコハゼです。
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香箱チェックをしたら、滑り具合はいいのですが、四周分くらいしか巻けないようです。
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そこで分解することにしましたが、ゼンマイを出していったら、最後にスリッピングアタッチメントだけ香箱内に

残ってしまう事態に。やっちまったか・・・
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しかし、ゼンマイ外端をよく見たら、180゜折り返してあって、そこにスリッピングアタッチメントを引っ掛けるように

してあった模様。なるほど、実際にこういう修理の仕方もあるのかと感心しました。
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似たようなことは考えたことがあったのですが、ゼンマイの端を180゜曲げるというのができなくて

断念した経緯があります。

捨てるゼンマイでいろいろ試してみようかな。


ケースは意外に傷が浅いので、つやを出すだけにしました。

風防は、画像のような汎用風防が入っていましたが、一応WATER RESITSTANTを謳っているので、

本来テンションリング入りの風防でないといけないはずです。
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でもまあ、違和感はないし、防水性能は求めないのでこれでよしとします。

                                         つづく

BALL WATCH ENGINEER HYDROCARBON NEDUのメンテ その②

それでは組立に入ります。

まずは、地板にインカブロックを取り付け、注油してから輪列を取り付け。
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受けをかぶせます。
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いつもならこのままアンクル・テンプとなりますが、今回は巻真まわりの取り付け。
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この辺の作業順がまだ固まってないのが難点。

それはともかく、部品の取り付け方が間違ってます。鼓車の左の、中間車が天地逆です。

それを直したら、また表側に戻って丸穴車、角穴車を取り付けます。
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写真を撮り忘れましたけど、角穴車に角穴が明いているのがうれしいですね。

中華コピーだと□ではなく二面取り穴なんですよね。

次にアンクルとテンプを付けて動作確認。
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クロノグラフの部品を付けていきます。
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部品一つ一つがちゃんと作られているせいか、組立が楽です。中華コピーと比べちゃいけませんが。

表側はだいたい終わったので、日の裏側に行きます。

筒カナ、筒車、日の裏車等を付けていきます。

カレンダーの送り車の取り付けは、日送りが先に完了するようにします。
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この写真の位相差では曜日の切り替わりが遅すぎるので、曜送り車を一歯進めました。

12時間計の部品を取り付けます。
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この辺も、中華コピーだといらいらしましたが、本物は一発で組み付けが決まりました。

カレンダー受けを取り付けて
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ジャンパー、日車、曜車を取り付けます。
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そして、文字盤・針を取り付けます。

中華コピー(魔改造品含む)で散々苦労したので、ちゃんとリセットするかとか12時間計が勝手に進まないかとかが

心配で、それを確認しないと不安で仕方がありませんでした。

結果、全然問題なかったのですべての針を取り付けます。
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購入時、曜日が先に切り替わることの他に、クロノ秒針が微妙にずれているのが気になっていたのですが、

納得できるレベルで取り付けができました。


これをケースに入れてスペーサーを取り付け、機留めを取り付けます。
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分解して洗浄したブレスを組み立てます。超音波洗浄したけど、全然汚れが出てこなかったです。
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フラッシュフィットの裏にはこんな刻印がありましたが、なんでしょうね。
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ということで、最終動作確認。0時前1分以内に日付が変わりました。
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その後、1時前に曜日が切り替わります(実際にはもう少し前に変わっています)。
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ということで完成しました。
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まとめると

購入からほぼ止めずに3年使ってきたが、いきなり止まり。原因は不明。

部品の損傷・汚れはほとんどなく、3年程度ではOH不要ではないか(不具合がなければ)?

ただ、使い方が特殊で、特に自動巻き機構に対しての負荷がかなり軽かった点は考慮が必要。

海に10回以上行っているが、ケースの腐食は一切なし。

カレンダー切り替わりタイミング、クロノ秒針のズレを修正で来てウレシイ。

次回のOHでOリング類を交換したい。

こんなところでしょうか。

BALL WATCH ENGINEER HYDROCARBON NEDUのメンテ その一

以前、タイトルの時計が購入から丸三年でいきなり止まったということを書きました。

変則的ながら、毎日使っていて、ほぼ3年止まることなく動かしてきました。

あと1年くらい経ったらメンテしようと思っていたのですが、意外に早いタイミングでの

トラブル発生です。


オリエントのノンスクラッチが仕掛かりのままだったので、中々手を付けられなかったのですが、

ようやくノンスクラッチが終わったので、こちらをメンテすることにします。


一度、メンテしようとしてガチャガチャいじっていたら動き始めたので、タイムグラファーの

かけたところ、振り角300゜弱、歩度・ビートエラーも問題なく、このままなおって

しまうのか? と思ったのですが、1時間後に止まりました。
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どうも、異物噛み込みで止まったのではないかと推測されます。

どこに異物があるかわからないし、一個だけとは限らないので、分解清掃はMUSTです。



では、分解していきます。

裏蓋を開けます。
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垢のようなものが貯まっている部分がありますが、それ以外はきれいです。

何度も海水浴に行ってますが、3年くらいでは腐食はないようですね。

裏蓋もきれいです。チタンだから?
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ケースから機械を取り出します。
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針、文字盤に傷をつけないように、落ち着いて外します。

文字盤の下はカレンダー受けですが、特に装飾はありません。
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それでも、中華コピーを見慣れているときれいに感じてしまいます。


日車と曜車等を外します。金色の部品は右上が日送り車、左下が曜送り車ですが、

爪の位相差で切り替わりのタイミングが変わります。
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この個体の場合、曜日の方が先に変わってしまう状態でしたので、組立時には

日付が先に変わるように取り付けようと思います。


カレンダー受けを外し、部品をどんどん取り外します。
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日の裏が終わったら、表に行きます。

もう自動巻きとクロノグラフの受けは外してしまいました。
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分解を続けます。
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止まりの原因となりそうなものはないか、気を付けて分解してきたつもりですが、

よくわかりませんでした。綿埃みたいなものはいくつかありましたが、分解中についた

可能性は否定できず。結局、原因は闇の中。


香箱は、ご覧の通り大変きれいで、スリップ状態も確実に1ノッチずつ滑っているので、

下手に手を付けるよりはこのままがよかろうと判断しました。
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次に、ケースのメンテです。

どこまでやるか悩みましたが、まずはブレスのみケースから外します。

ブレスの固定は、両側から2本ずつのネジが使われています。

種類はトルクス型で、適用する工具のサイズはT-3というものです。

ホームセンターで買ってきて緩めようとしたら、反対側も回ったので、貫通のネジのようです。

やむを得ず、同じものを買ってきて緩めました。
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ケースとフラッシュフィットの間は、若干の当たり傷とホコリの侵入があるだけで、きれいなものでした。
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プッシャーも外せれば外そうと思いましたが、外し方がよくわからないのでやめました。
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分解した部品の洗浄前に、汚れ・ダメージがあるかチェックしてみました。

ダメージらしきものは、輪列受けの丸穴車が擦れる部分のみ。
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汚れは、竜頭の端の黒い擦れ跡
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と、輪列のカナに半透明のカスのようなものが付着しているのみ(顕微鏡でわかるレベル)でした。


他に気づいたことは、ひげゼンマイの外端の固定方法です。

穴にひげゼンマイを通し、くさびで固定してあると思っていたのですが、拡大してみると

接着剤みたいなもので固定されていました。中華ムーブみたいです。
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もちろん、中華品とは仕事の丁寧さは違いますが。


もうひとつ、抜いた巻真に肉眼でわかる糸くずがついていました。
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顕微鏡で見てみたら、巻真の緩み止め剤に片側が入り込んだ糸くずでした。

これは最初からついていた異物ですね。この類のものが、止まりの原因だったかもしれません。


ということで、洗浄も終わりました。次は組立です。       (つづく)
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ORIENT CHRONOACE Nonscratch 27Jの分解

久しぶりの時計ネタです。

分解を始める時に撮った写真のタイムスタンプが12/2でしたので、

5カ月かかったということになります。


超硬ケースというと、ラドーが有名ですが、デザインがアレなので、

ちょっと手を出すのに躊躇がありました。

日本メーカーも出していたようですが、オリエントが出していたというのは、

ドラのび太さんのブログで知りました。


その後、ヤフオクを注意してみていたら、程度がそこそこよさそうなものがあったので

落札したのでした。


外観は汚れていて、風防にも傷がありますが、ケースは大丈夫のようです。当たり前か。
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裏蓋もまあまあですね。
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機械も問題なさそうです。
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ケースから機械を取り出し、分解していきます。
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細かい部品は水洗いの時に流れて行ってしまう可能性があるので、今回から

洗い篭を導入しました。
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日の裏が終わったら表側を分解していきます。
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香箱は、確か油切れの感触があったので、ゼンマイを取り出して

洗浄グリスアップをしたと記憶しています。
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ここでケースの手入れに移ります。

まずは風防磨きから。
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風防はケースに接着されているようですが、剥がせなかったので

そのまま作業することにしました。

二種類の金剛砂で傷取りをします。
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その後、いつもの包丁研ぎ機で磨きます。


それから、日付早送り用のボタンを外そうとしたのですが、

これがガチガチに錆びて固着していて、どうにもなりません。

いろいろなことをやっているうちに、何とか外れたのですが、抜け止めの

Eリングが紛失。中に入っていたバネはさびでボロボロになってました。

しかも、チューブまでもが錆びて、欠損ができてしまいました。
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バネとEリングをどうしましょう? 

クロノエースのジャンクから部品が取れないかと思ったのですが、

通常のモデルでは、ケース内側に沿って取り付けられた板バネが、

戻りバネと抜け止めを担当しているため、使える部品はないことがわかりました。

この対策が思いつかなかったのと、スキーシーズンになってしまった

ことから、5カ月という期間、放置されてしまったのです。


チューブが欠けちゃってるので、防水性能はない。

とりあえず使えればいいんじゃね?

ということで、部品箱を漁って、使えそうな部品を選びました。
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Ω形のバネを丸めてコイルスプリングにします。

プッシャーの抜け止めは、70系?だったかの伝え車抜け止めリングを流用します。

バネは不格好ですが、機能は果たします。

Eリングは、外径が大きすぎて使えないことがわかりましたので別の案を考えます。
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荷札の針金をEリング溝に巻き付けて抜け止めにしました。
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ねじった部分は、のちにこのままだとローターと干渉することがわかり、

かなり短く切らざるを得ませんでした。


最大の難関を乗り越え、何とかケースは終了したので

機械の組み立てに入ります。


機械は、テンプのあがきに問題ありですが、深く突っ込まないことにして

組み立てていきます。
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次に日の裏側。
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文字盤、針をつけて
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ケースに入れて
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完成。
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日送りのプッシャーには参りましたが、なんとか使えるようになったので

よしとしましょう。


と思ったら・・・

最初についていたブレスがどこかに行ってしまいました。5カ月も放置したので、

どこに置いたかすっかり忘れました。捨てちゃあいないと思うんですが。

いつも使っているのをつけようとしたら、バネ棒とケースの隙間が小さすぎて、

入らないんです。湾曲バネ棒仕様のストラップもないし、どうしたものか。

紛失したブレスが出てくるまで、気長に待ちますか・・・


では、いよいよ止まってしまったNEDUのメンテに入ることにしましょうか。

エンジンオイル乳化対策

ここは何のブログなのか?と思われるかもしれませんが、またバイクネタです。

実は、わが愛車X4には20年近く前から気付いていた不満があります。

それは、クランクケース内でオイルが乳化するということです。


乳化というのは、ご存じの方も多いと思いますが、油と水が混ざり合って

クリームのようになってしまうことです。

最初は冷却水の漏れを疑いましたが、オイルレベルが上がるわけではないし、

水は減らないし、水漏れ修理剤を入れても変わらなかったので、その線は消えました。

結局、原因はブローバイガスの中の蒸気が結露している、ということでほぼ決まりと

思っています。

ブローバイガスというのは、エンジン内でガソリンと空気の混合気が爆発した時に

燃焼室からシリンダーヘッドやクランクケース内に漏れ出るガスで、

未燃焼混合気などの有害物質も含んでいます。


エンジンオイルの乳化自体は、わりとありふれた現象のようですが、

私のX4の場合は、クラッチケースの上部内側に乳化したオイルがたまっています。

そこにはオイルフィラーがあるので、オイル交換のたびに乳化したオイルを拝むことになります。
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その真下には油面チェック窓があるため、乳化がひどいと窓の内側が白くなります。

日頃、エンジンオイルの劣化が早いと感じていたのですが、これが原因じゃないのかと

いうのもあって、何とかしたいと思っていました。


一度、試しにフィラーキャップを外して走るというのをやってみたんですが、

確かに結露は減少したようでした。ですが、ズボンのすそが油臭くなるとか、

異物の侵入が怖いなどでキャップをしたまま走るようになりました。

当然、乳化しますわな。何とかならんかなーと思っていたんです。


要するにクランクケース内に異物が入る心配がないよう大気開放できればいい。

一番簡単なのは、フィラーキャップに穴をあけてホースか何かをつないでやること。

考え始めてから部品を揃え、実行するまでに1年以上かかりましたが、ついに実施。


まず、キャップに穴を明けます。
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明けた穴に、隣に写っているエルボを差し込んでボンドで隙間を埋めます。

ホース内で結露した水が逆流しないよう、出口が下を向かなければならないので、

バーナーで炙って角度を変えます。

ホースは、エンジンとスイングアームの間から下に垂らします。

で、走ってみました。通勤の片道だけでこれだけの結露がありました。
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2月ということもあるのかもしれませんが、予想以上の水量でした。

これが、4,5日は続いたでしょうか。
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それでも、だんだん量が少なくなってきて、クランクケース内の結露はなくなりました。


効果を確認してから、エンジンオイルを交換して、劣化具合を気にしてみましたが、

いつもより劣化が遅い感じ。これで万事解決か、と思いきや・・・


確かに結露はなくなった、エンジンオイルの劣化も遅くなった。だけど、

何かおかしいんです。非常に感覚的な話なんですが、エンジン回転がかさつくというか、

乾きすぎというか、好ましくないフィーリングがいつも付きまとうんです。

発進時の低回転でのトルクが細った感じもあって、何とかせねば収まらん状態です。


以前、キャップを外したまま走行した時も、同様のフィーリングがありました。


そこで、キャップを外した時と付けた時に、何が違うのかを考えてみました。

パーツリストを眺めていると、ヘッドカバーの後ろ側から太いホースが出ていて、
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その先がエアクリーナーの内側につながっているのがわかりました。
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本来、ブローバイガスはこのホースを通って吸気に混ざるようになっているようです。

それが大気開放されちゃったんで、バランスが狂った・・・そうとしか考えられません。


ではどうするか。

キャップにつないで大気開放しているホースを、ヘッドカバーからエアクリーナーに

つながっているホースに合流させればいいはずです。

どうやって?

ホースを途中で切って、ティーズを挿入し、そこにキャップからのホースをつなげばいい。


これも、ホースの太さが違うとか、ティーズはどんなのを使うのかとか、いくつか課題があり、

思いついてから実施するまでに結構時間がかかりました。


では実作業です。

クランクケースからのブローバイガスを合流させるホースが黄色で示したものです。
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こいつのエアクリーナー側を外します。
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先端が割れてますねー。いずれ交換しましょう。

これをちょうどいいところで切ります。

フィラーキャップからのホースは、このようにスイングアームとエンジンの隙間を通って
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下に抜けています。
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この勾配がある程度残るような位置で切るんです。

そしてティーズを挿入し、そこにこのピンクのホースをつなぎます。
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ちょっと見難いですが、奥の方に見える白いのがティーズです。

キャップに挿してあるエルボと同じシリーズです。

水以外に使うなと書いてありますが、大丈夫でしょう。


ということで、トラブルなく思った通りの作業ができたので、さっそく試乗。

気のせいかもしれないけど、悪くない気がする。

ついでに、ひび割れが発生してきたフロントタイヤを交換してもらい、

翌日久しぶりの遠乗りへ(と言っても往復300km未満でしたが)。

天気も気候も良く、山の景色もよく、バイクも調子よく、

大変楽しいソロツーリングでした。また行きたいな。


大気開放していたのをまたエアクリーナーに戻すことにしたので、

もしかしたらまた結露・乳化が発生する可能性は否定できませんが、

これは寒くなってからでないとわからないでしょう。

秋になってからのお楽しみとし、その時を待つことにします。