ROLEX SUBMARINERみたいな時計

またパチの話題で恐縮ですが・・・今回はサブマリーナデイトみたいな時計です。

昔パチ時計に手を染めていたころ、共同購入して某先輩の手に渡ったものです。

届いてすぐ止まるようになったということで預かり、分解をしたのですが、

結局受けをかぶせることができず、修理できませんでした。

たまたま時計部品を探していた時、ofreiでそっくりの中華ムーブが売られていることを

発見したのですぐに取り寄せ、機械載せかえでしのぎました。


その時計が、最近1日に2分くらい進むようになったというのでまた預かりました。

タイムグラファーにかけてみると、45s/dの進み。振り角が微妙に少ないのですが、

タイミング調整はできました。このまま返却しようかと思ったのですが、ブレスもケースも

けっこう汚いし、チューブ外周のOリングも磨り減っている状態。
イメージ 1


なので、外装を洗ってOリングに注油することにしましたが、洗っている間にふつふつと

過去の屈辱がよみがえってきました。

今なら受けをかぶせられないなんてことはないはず。やるしかない。


ということで、ホゾが汚れていたり、緩衝装置の油がないこともわかりましたので、

かつての汚名を雪ぐため、分解をすることにしました。
イメージ 2


機械はパチ以外では見たことがない中華オリジナルムーブ。
(と思いましたが、ミヨタ82系のコピーみたいですね)

ofreiでの型番はDG2813です。


金属製のスペーサーをちゃんと機留めで固定しているところは好感が持てますねw

つったって、写真がないんじゃ同意してもらえないですね。ばかですね。

ガチのサブマリーナをまじまじと見たことはないのですが、どこが違うのでしょう?

私がわかるばれポイントは、風防の王冠マークが明瞭過ぎる点のみですが。


さて、針と文字盤を外します。日車が出てくるわけですが、どこか変だと思いませんか?
イメージ 3


実は、この機械の日車だと、日付窓がかなり外側になってしまうため、日車の上に

別の日付板を貼り付けてあるのです。日車押さえが日車と日付板に挟まれているため、

ネジを緩めるとこんな風に外れてきます。
イメージ 4


DG2813の日の裏です。巻真まわりの部品形状がちょっと違いますが、機能は

ごく普通。ネッシーの首みたいな部品は、日付の早送り用レバーです。
イメージ 5



次に表側です。受けを外すと、こんな姿になります。秒カナから右上が基本輪列です。
イメージ 6


秒カナの左にある歯車は、ローターの回転を受け取り、次の歯車に伝え、最終的に角穴車に

伝わります。コハゼ用の歯車と一体になっていますが、これも写真を撮り忘れてしまいました。

この7本のホゾを一枚で受けているので、昔はとても組み付けできなかったのです。

今回は実体顕微鏡のおかけでささっとできましたが。

その受けの裏側。秒カナの押さえ板がここについているのは初めてですね。
イメージ 7



分解が終わったら緩衝装置を付けて注油し、二番車を取り付けます。
イメージ 8


残りの基本輪列と自動巻き輪列を取り付けます。
イメージ 9


実体顕微鏡を使って受けをかぶせ、ザラ回し後アンクル取り付け、動作確認したら

テンプを取り付けます。
イメージ 10


ここまでやったら、日の裏側に行き、元通り部品を取り付けます。
イメージ 11


そして日車ですが、分解時は日付板をはがさなくてもできましたが、組み立て時は

日付板が邪魔になって日車のジャンパーがセットできないため、やむを得ず

日付板をはがしました。
イメージ 12


日車が付いたら、その上に日付板を貼り付けます。
イメージ 13


文字盤を付けて針を挿して
イメージ 14


ケースに入れて完成。
イメージ 15


分解掃除をして、振り角が大きくなるとかの改善があるかと思ったのですが、

タイムグラファーにかけても変化ありませんでした。がっくり。

外装はきれいになったし(傷は取ってないですが)、回転ベゼルの動きもよくなったんですが

持ち主は気づいていないみたいです。時計が汚くても気にしない人は、

きれいになっても気が付かないんでしょうかね。