SEIKO LORDMATIC 23J 5606-7320
今回俎上に上がるのは、今までにもう何個もやってきたロードマチックです。
手持ちの時計の中からケース正面が円形のヘアラインになっているものを探していた時、目に止まったのがこれでした。
円形ヘアラインのものは、残念ながら手持ちの中にはもうなかったので、こいつをやることにしたのです。
分解前の状態は、まずご覧の通り風防割れ。
機械の方は、お約束の揺動レバー破損以外は問題なさそうです。
風防は交換しかありませんが、いつもの通り汎用風防を使います。貼り付けるだけなので、今回のテーマは揺動レバーをどうするかがメインになると思います。
機械の方は、お約束の揺動レバー破損以外は問題なさそうです。
風防は交換しかありませんが、いつもの通り汎用風防を使います。貼り付けるだけなので、今回のテーマは揺動レバーをどうするかがメインになると思います。
まず、ケースから機械を出します。このケースはガラスが接着された枠をベゼルで固定するタイプですので、
枠からガラスを取り、接着剤を剥がします。この時がりがりやって枠の接着面に傷をつけると、それがそのまま正面から見えてしまうので慎重に作業する必要があります。
枠からガラスを取り、接着剤を剥がします。この時がりがりやって枠の接着面に傷をつけると、それがそのまま正面から見えてしまうので慎重に作業する必要があります。
接着剤は普通の二液式エポキシです。枠に多すぎず少なすぎず塗布し、ガラスを乗せて真っ直ぐ押し付けたら固まるまで放置します。
重しはしなくてもいいんじゃないかと思います。
接着剤が固まったら、はみ出している部分を爪楊枝等で剥がします。ひげのように浮いたら、そこをピンセットでつまんで、ゆっくり引っ張ります。
途中で切れたら、また爪楊枝でちょっと剥がして、ピンセットで引っ張ります。
ケースは、磨耗は少ないのですが、でこぼこ傷が多い感じです。この辺は、見苦しくない程度に磨くことにします。
裏蓋は、現物を見る限り全面ポリッシュだったようですが、平らの部分はヘアラインじゃないのかな?
裏蓋は、現物を見る限り全面ポリッシュだったようですが、平らの部分はヘアラインじゃないのかな?
まあ、全面磨くことにします。
各部品の作業が一通り終わりました。これらを組み立てます。
これでケースはほぼ完了。画像は、わりとうまくいった部分のものです。
各部品の作業が一通り終わりました。これらを組み立てます。
これでケースはほぼ完了。画像は、わりとうまくいった部分のものです。
次は機械の分解洗浄です。
曜車を取りました。ひどい汚れやサビは見当たりません。
どんどんばらします。
そして表側を分解していきます。
一番受けの裏も分解します。今回はダイヤフィックスも外しました。
受けを外したところ。
部品を全部外します。
香箱の中はこんな感じですが、滑りの感触は大変よかったので、このままにします。
曜車を取りました。ひどい汚れやサビは見当たりません。
どんどんばらします。
そして表側を分解していきます。
一番受けの裏も分解します。今回はダイヤフィックスも外しました。
受けを外したところ。
部品を全部外します。
香箱の中はこんな感じですが、滑りの感触は大変よかったので、このままにします。
洗浄が終わり、組み立て開始です。まずは巻真まわりから組み付けます。
写真も何もありませんが、揺動レバーの修理もしています。
写真も何もありませんが、揺動レバーの修理もしています。
冒頭に「今回のテーマは揺動レバー」と書いておきながら、写真が一枚もないのはおかしいのですが、ご想像の通り続きがあるのです・・・
ここまで取り付けたところで、表側に行きます。部品を一気に取り付け、受けをかぶせます。
日の裏に戻って、残りの部品を取り付けていきます。
ここまでやって、カレンダーの動作確認をしました。ところが、早送りできません。「あれっ!?」
日の裏に戻って、残りの部品を取り付けていきます。
ここまでやって、カレンダーの動作確認をしました。ところが、早送りできません。「あれっ!?」
ちょっと焦りましたが、たまたま運悪く早送り禁止時間帯で組み付けてしまったためであることがわかったので、針回しをして禁止時間帯から脱出した後、もう一度早送りチェック。
はじめは快調に送っていたのですが、だんだん滑る感じがし始めました。そしてついに、空回りするようになってしまいました、、、、
壊れてしまった直接の原因は、禁止時間帯に早送りしようとしてしまったことですが、一回だけで壊れるようではこまります。
今回の修理方法は、ばらばらに分解した後、爪とその駆動歯車を接着し、元に戻すというやり方でした。
爪の接着には、風防の接着に使ったエポキシを使いました。接着力は強力だと思っていましたが、硬化してもカチカチにはならないため、意外に柔らかい材質の爪との相性が悪かった、また接着しにくい材料だった、ということが考えられます。
じゃあどんな接着剤がいいのか? この答えは今のところ見つかりません。
そもそも接着という方法自体があくまで暫定的なものなのかもしれません。
そうは言っても、ここが解決しないことにはこの先の作業は意味がないんですよね・・・
ということで、尻切れになってしまいますが、今回はこの辺で。続きは近いうちに投稿したいと思います。