SEIKO CHRONOGRAPH AUTOMATIC 6139-6012 17J
スピードタイマーの輸出仕様のようです。カレンダーの曜日がアラビア文字なので、あちら向け
ということですね。
たぶん、スピードタイマーばかりのセットの中の一つだと思いますが、落札したのがだいぶ前なので
何も覚えていません(^_^;
裏蓋を開けます。機械はくすんだ色をしていますが、目立つダメージは少ないです。
ケースから機械を取り出します。ごらんのとおり、文字盤はかなり傷んでいますので、最初は
部品取りドナーにする予定でしたが、6139の在庫はこれが最後なので、分解掃除することにしたのです。
日の裏側から分解を始めましたが、写真を撮り忘れていました。まあ、前回かなり詳細に書いたので
そちらを参照していただきたいと思います。
表側です。
香箱は、チェックの結果がよいのと、中もきれいだったので分解はやめました。香箱真のみ
洗って注油します。
ガラス風防ですが、写真のように表面が珍しい荒れ方をしています。何らかの方法で、
たとえば金剛砂で磨いたみたいな感じです。比較的均一になっているので、部分的に
大きな傷がある風防よりはいいと思います。
風防以外に、ケースにも中途半端な仕上げがしてあるのですが、それがこの時計を含む
セット全体に共通の特徴でした。
分解洗浄が終わりましたので組み立てに入ります。
まずは巻真まわりから。しかし、バネ一体のカンヌキがどうもおかしい。鼓車を右に押し付けてくれないのです。
どうも変形しているようですね。鼓車を右に押すように広げます。
カンヌキ押さえまでつけたら表側に移ります。
二番車から始めて、ザラ回し(ちゃんとはできない)・アンクルチェックを経て、テンプを取り付けます。
四番車(クロノグラフ秒針)の心が出ていないので、テンプはちゃんと動きません。
動いたり止まったりするテンワを横目に見ながら、クロノグラフの部品を取り付けていきます。
この受けを取り付けると、ようやくテンワが振動できるようになります。
この後、日の裏側に行って組み立てを行います。
そして、文字盤、針を取り付けて動作確認をしたところ、リセットすると秒針がずれます。きつく押し込んでも
変わらないので拡大してみたら、ハカマがさびて割れていました。
仕方がないのでロックタイトで固定することにしました。
組み立てたケースに機械を入れ、マジックレバー、ローターを取り付けて
完成。
文字盤と針がかなり傷んでいたので、使う気にならないだろうと思っていたのですが、完成してみると
それほどでもないな(日常使いには問題ないかな)と思ってしまうレベル(写真だとひどいんですが)。
とりあえず一日使ってみます。
ただし、Oリング等が固いまま未交換なので、防水能力はゼロだというのを忘れてはいけません。